2025.12.02

EIGHT HOP BEER誕生 - アートと社会をやわらかくつなぐ、冬の一杯 -

Chihiro Okita

冬の気配が深まり始めた札幌で、一本のビールが生まれました。その名前は EIGHT HOP BEER(エイトホップビール)。アート作品を起点に味わいを組み立てる、少し変わったクラフトビールです。この取り組みの種は、2024年秋に発売した Gear8 の15周年記念ビール 「EIGHT HAZY IPA」 に寄せられた予想以上の反響でした。

「ただ美味しいだけで終わらない、社会とつながるビールをつくれたら——。」

そんな思いから、月と太陽ブルーイングさんと再びタッグを組み、新たな挑戦が動き出しました。そこに共鳴してくださったのが、札幌のアートスタジオ アトリエペン具 さん。
この出会いをきっかけに、ビールを購入することがそのままアート支援につながる仕組みが誕生しました。

 アートから「味わい」をつくる

今回 Winter Edition のラベルアートを手がけたのは、アトリエペン具のアーティスト・Shun。

日々の風景や空気の変化を丁寧に見つめ、少しずつ色を重ねていく彼の作品は、落ち着きとあたたかさを併せ持っています。『家と木とりんごと空』も、その世界観がよく表れた一枚でした。

私たちはこの作品を手がかりに、月と太陽ブルーイングの醸造長の佐々木さんと一緒に、“アートから味わいをつくる” という新しい試みに挑戦しました。

作品の色調やモチーフから受ける印象、そこに感じる「冬の光」「家のぬくもり」「りんごの鮮やかさ」。そうした要素をひとつずつ言語化しながら、ホップの組み合わせや香りの構成を佐々木さんと相談し、味の方向性を固めていきました。

結果、生まれたのは、リンゴの爽やかな酸味とほのかなシナモンの余韻、そして北海道産ホップが織りなす軽やかな香りが重なる、冬に寄り添う一杯。

アートが目に見えない“感覚”を伝えるように、ビールもまた言葉では言い尽くせない“体験”として残っていきます。その点で、この二つは実はとても相性が良いのだと感じました。

 一杯を通して「やさしい循環」を描く

EIGHT HOP BEER は、美味しさの裏側にもうひとつの仕組みを持っています。売上の一部が、アトリエペン具のアーティストの創作活動や表現の場づくりに活用されます。大きな声をあげるのでもなく、特別扱いするのでもなく、ただ「味わう」という日常の行為の延長で応援が生まれる仕組みです。

− 1本のビールが、そのまま誰かの表現を支える。−

そんな“小さなやさしさの循環”をつくることが、このプロジェクトの核にあります。

冬の一本として、そして“はじまりの一本”として

EIGHT HOP BEER は今後、北海道の四季をテーマにしたシーズナルシリーズとして展開していきます。冬のあとには春へ、そして夏へ。季節ごとにまた違うアーティストの作品が寄り添い、それぞれの「味わい」が生まれていきます。

今回の冬篇は、「香りは華やか、味わいはすっきり」 を意識した、軽やかで飲みやすい一本に。ビールに不慣れな方にも手に取っていただきやすい味わいです。アートから生まれた味を楽しんでもらえること。そして、その一杯が誰かの未来につながること。その両方が叶うビールに仕上がりました。

最後に

Gear8はこれまで、ウェブやデザインを通して企業や地域の“物語”を伝えてきました。EIGHT HOP BEER は、その延長線上にあるクリエイティブの新しいかたちです。

「アートと社会をやわらかくつなぐビール」

この取り組みが、どこかの家庭の食卓や誰かの休日に、小さな笑顔を生み出してくれたら——
私たちにとって何よりの喜びです。冬の一杯を、どうぞお楽しみください。

▶︎プレスリリース記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000036539.html

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Chihiro Okita

1992年2月に札幌生まれ。医療業界で営業事務・広報を経験した後、2020年にIT業界に転職。アプリサービスのグロース・マーケティング施策の企画立案などを担当し、IT・Web業界の経験と知識を蓄えました。その後、ご縁あって2023年にGEAR8へ入社し今に至ります。
ギアエイトとの出会いは、医療業界の企業で勤めていたとき。一緒に仕事をさせていただく中でメンバーの「人柄」に惚れ、以来7年間ずっと片想いしていたくらい大好きな会社でした。

元々発注者(ギアエイトのお客さんでした)だったので、クライアントの視点でわかりやすく丁寧に仕事をすることを大切にしています。

お休みの日は、サーフィンや登山・スノーボードが好きなので、外遊びをしてリフレッシュしています。