北海道電機株式会社さまのコールドドラフト防止ヒーター「CHAPE」のウェブサイトを制作いたしました。
商品開発の段階から関わらせていただき、ネーミングアイディア、ロゴ作成、コピー作成など新しい製品が世に出る前から販売経路を作成するまでのロングプロジェクトでした。
自宅やカフェなどの店舗、オフィスなど利用シーンをイメージした写真撮影も行っています。
北海道電機株式会社
北海道電機株式会社さまのコールドドラフト防止ヒーター「CHAPE」のウェブサイトを制作いたしました。
商品開発の段階から関わらせていただき、ネーミングアイディア、ロゴ作成、コピー作成など新しい製品が世に出る前から販売経路を作成するまでのロングプロジェクトでした。
自宅やカフェなどの店舗、オフィスなど利用シーンをイメージした写真撮影も行っています。
「部屋を暖めるのではなく、窓からの冷気を防ぐ商品を作りたい」
大量の電気やガスを使って家を暖め、冬の寒さから家や人を守る。というのが今までの常識でしたが、窓からの冷たい空気を少ない電気で防止するヒーターがあれば部屋のどこにいても快適に過ごせるのではないか、そんな製品を開発したい、テストマーケティングも含めて形やネーミングから手伝って欲しいというのがご依頼の内容でした。
コールドドラフト防止ヒーターは窓の下部に設置して活躍するヒーターです。外気温と内気温の差によって発生する結露が表す通り、窓は天候の影響を受けやすい場所です。特に冬はその差が一層激しくなり、冬の窓際はいつもひんやりしています。北海道電機さまからは、冷気は下降し暖気は上昇するという特性を生かした製品として、内部にヒーターコイルを設置し下降冷気を暖気に変えて上昇させる煙突のような仕組みを考えたいというお話でした。
色や形状などを何度かテストしながら当社の窓際に設置し、効果測定をしながら製品としての完成度を高めていきました。
まだ見ぬ製品の特長を理解し、住まいの課題を一緒に考える。この過程があったからこそ、製品の良さやロゴのアイデア、コピーなどにうまく反映できたと考えています。
暖房機器業界にインパクトを与える商品をつくる、そんな想いで製品開発を進めていく一方、製品を商品にする為の入り口として重要なネーミング開発を同時進行していきました。北海道電機さまも含め、プロジェクトに深く関わっているメンバーと、お客様の視点に立って客観的に判断できるメンバーがそれぞれ商品名を考える。アイデアを出す上で共通のキーワードを決め、店頭に並んだ時のイメージや、ライバル製品との差別化、誰が主な対象者となるのか等を突き詰めることでベストなネーミングとなります。
ネーミングアイデアとそのコンセプトは50案以上になりました。
最終的には「北海道の商品であること」「敢えて器具や機器らしくしないこと」「お子さんたちが口にしやすいこと」などをポイントとして『CHAPE(チャペ)』という商品名に決定しました。これは北海道の市町村名などの地名や川の名前などに由来を持つアイヌ語から、猫を意味する単語です。こたつで丸くなるのではなく、冬であっても窓辺で身体を伸ばしてくつろぐ猫は新しい商品の象徴とも言えそうです。
チャペをよりキャッチーに表現する為の商品ロゴは、数パターンの中から以下のキーワードを中心に選定しました。「チャペの形が一目でわかること」「冷気を暖気に切り替える意図が伝わること」「優しい印象を与えること」などを考慮することで、他製品との差別化、新しいコンセプトで開発された商品であることが伝わるロゴマークとなりました。
製品自体の開発と、商品にする為の開発の同時進行は新しい取り組みで良い緊張感を持って進めることができたのです。
いよいよ製品が出来上がり、長短6サイズの試作機を携えた北海道電機さまと一緒にスチール撮影と動画撮影に臨みました。チャペの用途としては、自宅以外にも長時間滞在する可能性のあるオフィスやカフェなども撮影の対象となりました。ロケーションの確保はいつも悩みどころですが、今回の撮影はモデルハウスやカフェも全て私たちがウェブサイトやブランディングをお手伝いしている会社さまの店舗やモデルハウスをお借りすることが出来ました。※ちなみに登場しているモデルも当社のスタッフです。
ほぼ一日を使い様々なロケーションで行う撮影には、事前のロケハンはもちろん細かな香盤表や絵コンテ、スタッフ間の連携が欠かせません。早朝から準備した甲斐もあり、各所での撮影はほぼ時間通りに完了し、最後のスタジオ撮影を残すのみとなりました。商品を様々な角度から撮影するスタジオ撮影では北海道電機さまにもお手伝いを頂きました。仕上がりは商品の特性がしっかりと伝わる写真となりました。
ちなみに今回の撮影ではウェブサイトをリッチにするために動画の撮影も行いました。この動画は北海道情報大学の学生さんにお手伝いいただき、実際に採用されました。こうして学生にも現場を知ってもらう経験を提供していただいた北海道電機さまにはとても感謝しています。
製品、ネーミング、ロゴ、写真や動画が揃い、いよいよウェブサイトや紙媒体のデザインへと進んでいきます。
製品開発から始まり、何もないところから何かを作り上げていく工程の全てに関わることのできるプロジェクトは多くありません。なのでチャペの開発や表現方法にはわたしたちの想いが強く反映されています。特にウェブサイトはGear8の腕の見せ所です。
冷気がゆっくりと暖気に変わり、室内の空気と交わっていく様子や、シンプルで無駄の無い製品デザインをイメージしたホワイトスペース、認知度の高くない商品群なので動きを付けて分かりやすく空気の流れを表現するなど、各所に製品の良さが伝わるデザインとなりました。
同時に紙媒体のデザインも担当しました。展示会や店頭などでの用途を考慮し、読みやすく手に取りやすく理解してもらいやすいデザインとし、製品及びウェブサイトとの連動を考えています。
こうしてご相談をいただいてから約半年で商品化を実現することができました。
「冬の窓際は寒い。」
そんな常識を変える新しい試みに関わることができ、チャペが誕生しました。エコロジーでエコノミーな優しいコールドドラフト防止ヒーターは、ふたつのエコを叶えることができる新しい製品として2018年に発売されています。
お客様と私たちがひとつの商品を作り上げる同じメンバーとして、試行錯誤した結果が少しずつ実を結んでいます。綺麗なデザインや耳障りの良い言葉だけでなく、商品の特性を自分たちでも体験することで、商品名やロゴデザインをはじめ、ウェブサイトや紙媒体に落とし込むことができました。
お部屋もお財布も暖かくなるチャペの今後の展開にご期待ください!
これまで当社の暖房製品は、営業の担当者が販売店様を訪問し、製品カタログを使ってその良さを紹介してきました。
そのためウェブサイトは主たる営業ツールというよりも、営業訪問のきっかけづくり、取扱説明書のダウンロード用などとして使ってきました。
しかし今回の製品は、主に個人のお客様がインターネットで検索・比較し購入される製品とわかっていたので、当社自慢の営業担当者の熱弁を使えず、 ウェブサイトでその良さを伝えていく必要がありました。
こうしたウェブサイトを作った経験はもちろんなく、 どこにどう頼んだら良いかもわからないなか、紹介 いただいたギアエイトさんには本当に助けられました。
ギアエイトさんからの質問にひとつひとつ答えていくと、製品に込めた思いや、何をお客様に伝えたいかが自然と引き出され、気づくとネーミング、キャッチフレーズ、ロゴマーク、ポスター、ウェブサイトが出来上がっていった感じです。
製品や利用シーンの撮影にも同席させていただき、どんな仕上がりになるのかというワクワク感も体験できました。
先日、製品展示会にいらしたあるお客様から、 「何も説明を受けなくても、カタログを見ればメーカーさんが伝えたいことがすべてわかるよ、カタログはこうでなきゃね」と言われたとき、心の中で「ギアエイトさん、ありがとう」と感謝したのをおぼえています。
今後も、いろいろと助けていただくと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。