北海道・札幌を拠点に、コンクリート切断・解体工事を専門とされている第一建興江島株式会社様のコーポレートサイトリニューアルを担当しました。高度な専門技術を有しながらも最新情報や採用情報が十分に伝わっていないという課題を起点に、事業や工事、工法の見せ方整理からコンセプト設計、デザイン、撮影、ライティング(キャッチコピー)、アニメーションまで一貫して再構築しました。
「きる、いきる。」というコンセプトを軸に、事業としての「きる」と社会を支える「いきる」の関係性を再定義し、言葉とビジュアルの両面から表現を検討。高度な技術を想起させる、線とダイヤ形をモチーフに、メインビジュアルのアニメーションやサイト全体のデザインへと展開し、これまで積み重ねてきた技術とこれから切り拓いていく未来を一貫した表現として設計しています。
また工法・実績・人の情報を整理し、専門外の方にも直感的に理解できる構成とすることで、採用と信頼の双方に寄与するサイトへとリニューアルしました。
技術と誠実さを可視化し、未来の仲間へ届ける
道内トップクラスのコンクリート切断・穿孔技術を持つ第一建興江島株式会社様の、コーポレートサイトおよび採用サイトのリニューアルプロジェクト。「人」を軸に、採用力の強化と企業信頼度の向上、そして自社で情報を発信し続けられる体制の構築を目指したプロジェクトでした。
見えていなかった「人」の魅力と、伝わらない専門技術
プロジェクト発足時の最大の課題は、採用力の強化でした。同社は若手の技術職を目指す求職者と法人顧客の双方をメインターゲットとしていましたが、既存サイトには「現場で働く人の姿が見えない」「高度な工法が直感的に伝わらない」という問題がありました。社外への情報発信も手薄で、求職者に「ここで働きたい」と感じさせ、法人に「信頼できる」と思ってもらうためのコンテンツが圧倒的に足りていない状況。「人で伝える技術力」を軸に、サイトの全面リニューアルがスタートしました。

ギャップこそが、最大の魅力だった
解決の糸口をつかむため、私たちはまず現場の皆さんへのヒアリングと会社見学から始めました。そこで見えてきたのが、大きなギャップという発見です。
同社は道内でも数少ない「ウォータージェット工法」をはじめとする特殊工法を積極的に取り入れ、大型インフラの解体・補修を一手に担う、高い専門性を持つ会社。ところが実際の社風は、建設業界への堅いイメージとはまったく異なるものでした。20代・30代の若手が中心となって活躍し、先輩社員がこまめに声をかける。新しいものを面白がって取り入れる空気がある。そのギャップこそが、求職者への一番のアピールになると感じた瞬間でした。

「きる、いきる。」コンセプトへの昇華
ヒアリングで得た発見をもとに生まれたのが、「きる、いきる。」 というコンセプト。会社の根幹である「切断」という技術と、それが社会インフラや人々の生活を支えているという誇りを重ね合わせています。
コンセプトについてはこちらの記事もご覧ください。
デザインは、事業の二本柱「舗装切断」と「ダイヤモンド工事」を象徴するロゴカラー(赤と青)を基調に、ロゴの配置順に合わせたグラデーションを採用。サイト内を走る斜めのラインはすべて同じ角度で統一し、精度の高さとカッターが切り開くような奥行きを表現しています。各事業アイコンにはシルバー基調の「刃」のモチーフを取り入れた、細部までこだわったビジュアル設計です。

体験設計もコンセプトをそのまま動きに落とし込んだつくり。サイトを開いた瞬間、1本の「きる」線が多彩な意味を持つ「いきる」という文字へと変化し、その先に現場のビジュアルが現れるオープニングを実装しています。ただ、メインビジュアル以外の演出はあえて抑えた「動かしすぎない」設計。パワフルさより落ち着きと誠実さ、同社の空気感をそのまま体験として届けたかったからです。採用ページでは「スパッと切れる速さ」と「ふわっとした柔らかさ」で緩急をつけ、ユーザーが迷いなく操作できるよう細部を積み重ねています。
撮影のディレクションでも、「きる機械」と「いきる人」を対にして見せる構図にこだわりました。冬の撮影だったので、雪景色が「寒くて厳しい職場」という印象にならないよう、人物にフォーカスした大胆なトリミングとレタッチを丁寧に施しています。採用ページには育児休暇取得を想起させるシーンも配置した、多様な働き方が伝わるページ構成です。
発信の自走化と、ブランドの継続的な育成へ
今回のリニューアルでは、施工実績・採用情報・お知らせをクライアント自身で更新できるCMSを導入。並行してInstagramを中心にSNS運用の初期設定と体制構築もサポートし、現場のリアルを発信し続けられる土台が整いました。
私たちはこのサイトを「作って終わり」にはしません。運用保守や効果測定を通じて、第一建興江島様のブランドと採用活動を、これからも伴走しながらサポートしていきます。