制作実績

見てくれる人にしっかり届ける。デザインの力で、情報をわかりやすいカタチに。 - 北海道総合通信網株式会社

北海道総合通信網株式会社

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北海道総合通信網株式会社

2019年、北海道総合通信網様の10年ぶりとなるウェブサイトリニューアルに携わりました。サービスサイトとしての役割が大きかったこれまでのサイトから、企業ブランディングの一助となるコーポレートサイトへの変換が大きな目的のひとつでした。

既存サイトの状況分析、リニューアルサイトの目的、運営方針など、プロジェクトの初動時にコンセプトを部署間で丁寧に共有することで、リニューアル後もスムーズに運用体制が築けるよう進めました。インナーブランディングの意味でも「HOTnetとは何をしている会社なのか?」をかみ砕いて伝える表現や、採用情報として働くスタッフ目線での会社紹介を大幅に拡大しています。

その後、ウェブサイト運用やパンフレットのリニューアル、採用ブース装飾デザインや広告運用など、デザインやウェブに関する業務を幅広くご依頼いただいています。

さらに2023年には、HOTnetの共創スペースの竣工に伴い、特設ページとロゴデザインもGEAR8が担当させていただきました。

これらの制作ストーリーやウェブサイト運用について、北海道総合通信網株式会社の岩山さま、加藤さま(以下、岩山さん、加藤さん)とGEAR8ディレクター石岡による対談・インタビュー形式で内容をお届けいたします。


▲左からHOTnetの加藤さん、岩山さん。そして、GEAR8石岡。

自社で扱うサービスを、シンプルに伝えられないことが課題。

▲HOTnetの岩山さん

早速ですが、御社のサービス内容を教えていただけますか。

岩山さん:弊社のサービスは幅が広く、簡略化すると「企業向けにインターネットやクラウドサービスを提供する電気通信事業者」です。

▲HOTnetの加藤さん

ICT化(インターネットを活用した情報共有を実現する技術の総称)する際のネット環境を整備するみたいなイメージでしょうか?

加藤さん:それもサービスのひとつにあります。他にも、実はみなさんの身近にも弊社サービスがあるんですよ。当社では、法人さま向けにネットワークやクラウドサービス、データセンターなどを提供していますが、例えば、エスコンフィールドにも光ファイバーを敷設しています。各サービスについてはGEAR8さんが作って下さった弊社のケーススタディを見ていただけると、ご理解が深まるかも知れません。

エスコンフィールドの話を聞くとグッと身近に感じますね。

▲HOTnetは、エスコンフィールドが本拠地の北海道日本ハムファイターズオフィシャルスポンサーでもあります。

岩山さん:弊社のサービスは専門性が高いので、説明が難しい部分があります。実際に今回のように会ってお話ができれば、わからないポイントを詳しく説明ができるのですが…。サービス内容の認知度向上は、昔から会社の課題ではありますね。

加藤さん:「何をしている会社なのか」をシンプルに伝えることが難しいので、例えば、人材獲得に活用する場面でも求職者が実際に働いているイメージを想像しづらい部分があるのかもしれません。

2020年のウェブサイトリニューアルの時に、この課題を相談されましたか?

加藤さん:当時は北川さんが担当だったので「この膨大な情報をデザインの力で、伝わりやすくしてほしい」とお願いしました。情報を全て載せるとわかりづらくなる、だけど情報が少ないと伝わらない。この難しいバランスを、GEAR8さんなら絶妙なところで形にしてくれると思っていました。

岩山さん:企業の方が、直感的に「HOTnetは、なにをしているのか」を感じ取ってもらえれば、あとはお問い合わせしていただけると見込んでいました。なので、親しみやすいイラストと簡潔なテキストでサービスが説明されているのを見て「これは理解してもらえそうだな」と思いましたね。

G8 石岡朋樹:リニューアル後、何か変化はありましたか?

加藤さん:ウェブサイト経由の問い合わせが増えましたね。私たちが意図した通りになったのが、嬉しかったです。リニューアルを依頼してよかったと思いました。
ちなみに、2023年に全面改修したデータセンター特設ページですが、日本語と英語を切り替えられるようになったことで、海外からの問い合わせもありましたよ!

▲2020年のリニューアル前にあったページをリニューアル後もそのまま使用していたため、デザイン統一や海外対応、お問い合わせを増やすためにこのページのみ改修を実施。

加藤さん:課題解決の点でいうと、私たちはウェブサイトでこの問題の全てを解決できるとは思っていないんです。あくまでウェブサイトは、弊社のサービス認知度向上と販売促進を解決するために伴走してくれるツールのひとつという位置づけです。

確かに、何かをしてすぐに解決というほど簡単な課題ではないです。提供サービスも新しいネットワークが出てきたらまた最初からの周知になりますもんね。

加藤さん:この10年で世の中のネット環境は劇的に進化しましたから、きっと次の10年もどんどん変わっていくと思います。

岩山さん:リニューアル後に、GEAR8さんの担当も北川さんがサブにまわりメインが石岡さんになりましたよね。石岡さんが担当になってからも、会社案内パンフレットリニューアルやサイトの改修対応などでお付き合いが続きました。なので、自然な流れで2023年の「共創スペースAkallabo」の特設ページとロゴ制作もお願いすることになりましたね。

ロゴ制作はコンセプトだけ伝えて、デザインは全てGEAR8におまかせ。

まずは「共創スペースAkallabo」について、教えていただけますか。

加藤さん:元々は「パートナー企業さまとのコラボレーションのスペースにしたいね」という話があったんですよね。でもただスペースを作るだけじゃなくて「お客さまや社員同士のコミュニケーション促進の場」になるようにしたいと、会社の考えもありました。

岩山さん:事業で協力関係にあるパートナー企業さまがセミナー開催場所として活用したり、そのセミナーに参加したエンドユーザーが弊社を知るきっかけになることで、3者の中で情報が循環するような場所にしていけたらいいのではと「共創空間」という言葉をつけて、Akallaboはスタートします。

▲お客さま、パートナー企業、HOTnetの3社で情報が循環する環境づくりのためにうまれたのがこの共創スペースAkallaboです。

素敵なコンセプトですね。GEAR8に依頼した時は、どのように声をかけたのですか?

岩山さん:石岡さんに「赤れんがテラスにこういうスペースを作る予定で、特設ページとロゴの制作をお願いします」とオープンの3ヶ月前くらいのタイミングで依頼しました。コンセプトはしっかりお伝えしたのですが「デザインは全てお任せで」とお願いした気が…。

そうなんですね。朋樹くん、当時のことを教えてくれますか?

G8 石岡朋樹:特設ページに関しては、Akallaboの目的や空間の良さをイメージしてもらいやすいように、図や写真でしっかり伝えて理解してもらうことを意識しました。ロゴに関しても、伝えたい想いやコンセプトがロゴにちゃんと反映されたものにするために、段階を踏んでご提案させていただきましたね。

段階というと?

G8 石岡朋樹:1回目のご提案は、モチーフにより与える印象の方向性を固めるために4パターン作成しています。伝えたいことやコンセプトが同じでも、表現の仕方で優先度の違いが出るため、どの方向性が一番マッチしているかをすり合わせするのが目的です。

また、この段階では色の印象で評価が変わってしまわないように、あえて白黒の状態でご提案しています。

▲1回目提案時のロゴ資料。無彩色もかっこいい。

G8 石岡朋樹:その後、1回目のロゴご提案のフィードバックをいただいたので、方向性を絞り込み色をつけてカラーバリエーションを増やしました。色によって「先進性や将来を想起させたい」「コラボレーションの意味合いを持たせたい」など与える印象が変わるので、最適なカラーを判断するためにバリエーションを持たせてご提案しています。

▲2回目提案時のロゴ資料。こちらは全部載せるとすごい量になってしまうので、一部のみです。

G8 石岡朋樹:2回目のご提案段階で「この中からロゴを決めよう」という話になったので、HOTnet社内でアンケートをとってもらい、多数決で決定することになりました。

岩山さん:この時は、各デザイン案にまんべんなく票が入っている経過を見て「どうしよう」と思っていた気がします。ただ最終的には、C案になりましたね。

G8 石岡朋樹:最終的に決まったロゴは、Akallaboの由来にもなっている赤レンガの抽象化マークを基調としています。またAkallaboの場所が14階なので、1️番目と2番目のモチーフを重ねて雲に見立て、高い位置にスペースがあることを表しました。レンガが3つあるのは、お客さま、パートナー企業さま、HOTnetの3者の意味を持っています。

さきほど、おふたりから聞いたコンセプトが全部詰め込まれていますね。

加藤さん:いいロゴですよね、まさしく私たちが目指す「共創スペース」を表現してくれている。デザインの力を感じる瞬間です。

▲こちらが共創スペースのAkallaboの一部。伺った時にも社員の方たちが打ち合わせを行ったり、執務中でした。

▲来客用のペットボトル飲料にも、Akallaboのロゴが!

見てくれている人に、しっかり届けるのがGEAR8。

GEAR8とのお仕事はいかがですか?

岩山さん:最初にお話したデザイン力以外だと、お付き合いが長いこともあり弊社のサービスを理解してくれている部分で信頼を寄せています。

加藤さん:何かを相談した時に、常に新しい提案をしてくれることが刺激になります。ウェブはトレンドがありますが、ただ流行を追うだけじゃなく見てくれている人たちに、しっかりと届く方法を考えてくれているように感じています。

朋樹くんに関してはいかがですか?

加藤さん:スケジュールマネジメント能力が、非常に高いですね。弊社の中で、確認するのに時間を要する場合でも、何も言わずに余裕を持ってスケジュールを組んでくれているところが、クライアントをよく見ているなと感じています。

G8 石岡朋樹:ありがとうございます。これからスケジュール、絶対ズレないようにしないといけない(笑)。

岩山さん:石岡さんなら、大丈夫です。

本日はありがとうございました!

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HOTnet岩山さま、加藤さまと、ディレクター石岡の対談をお届けしました。

ロジカルな仕事をされている方たちがデザインの力を信じてくれているのを、すごく嬉しく感じた取材でした。
GEAR8のデザインは、感性を元に理性的にデザインをすすめている印象なので、ひとつひとつに理由があるんですよね。
その理由があるからこそ、いろいろな人に響くデザインが創れるのかもしれないなと思っています。

GEAR8はこれからも、この想いや考え方を大切にして制作に取り組み続けます。

 

Text&Photo:Natsuki Satoh

Client

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企画・設計 / ディレクション / デザイン / マークアップ / CMS / 取材 / コピー・ライティング / 撮影