60年以上にわたり函館に根付き、地域とともに発展してきたヤマダイグループ。2025年の社名変更を機に、グループ全体のブランドを新たに見つめ直すプロジェクトが始まりました。ロゴの刷新とウェブサイトのリニューアルを通して、「これまで」と「これから」をつなぐ物語を形にしました。

函館に根ざし、継承と進化の姿を描くヤマダイグループのリブランディング
株式会社ヤマダイグループ
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ヤマダイグループ ウェブサイト・ロゴリニューアル


グループの未来を見据えたリブランディングの始動

株式会社ヤマダイグループは、函館に本社を置く7つの事業会社のバックオフィスや管理機能を担う会社として、2025年10月に社名変更を予定していました。これまで各事業ごとにロゴやウェブサイトを整えてきたものの、依頼先はバラバラ。グループ全体でのブランド発信や統一感が十分に図られていませんでした。
新しいグループ会社のロゴやウェブサイトをどのように進めるのが良いか、立ち上げ後の運用まで見据えて伴走してくれるパートナーを探していた中で、ご縁をいただきました。60年以上函館の地域に根付き、発展してきた企業ならではのこれまでの実績と、これからのビジョンをしっかり伝えられるものにしたいという想いがありました。
現場を歩き、当事者の声から探るヤマダイらしさ

まずは7つの事業のうち、創業の地・函館を中心に展開されている事業の現場を視察するところからスタートしました。水産卸売市場の作業請負を行う函市作業組、運送業のヤマダイ大作運輸、水産加工の山大を訪れ、社員の方に案内いただきながら事業内容を理解していきました。

今回のプロジェクトをメインで担当された広報の金子さんは、元函館新聞の経済記者。取材を通じてヤマダイの魅力に触れ、当事者となった経緯や、外部の視点から見たヤマダイの魅力についても道中でお話を伺いました。また、創業の地・函館水産卸売市場では、準備の様子やセリを見学しながら、代表の小林社長からこれまでの歴史を直接うかがいました。

函館と札幌で何度か会食も交えながら、さまざまな立場の方と言葉を交わすうちに、ヤマダイグループらしさの輪郭が徐々に見えてきました。そこで得た実感をもとに、ウェブサイトのコンテンツ企画やプロジェクト計画を立て、まずはブランドのコンセプトを明確にするところから進めました。
歴史を受け継ぎ、新しい象徴へと進化するロゴ
ヤマダイグループには、先代の二代目社長の時代から長年使用してきたグループロゴがありました。名刺やユニフォームだけでなく、街中を走る運送トラックにも大きく描かれたそのロゴは、関係者が見ればすぐにヤマダイだとわかるほど親しまれてきたものです。

現社長にとっても、地域や取引先、そして引退された職員とのつながりを象徴する大切な存在。そのため「まったく新しいものではなく、継承が感じられるマークにしたい」という方針にまとまりました。色は形よりも記憶に残るため、これまで同様の赤と青の2色で表現することが決まりました。
これまでのロゴが象徴してきたものを引き継ぎつつ、これからのヤマダイグループはどんな法人を目指すのか。「夢を描き、未知を進み、喜びを創造する。」という企業理念を読み解きながら、ブランドの現状と未来像を言葉に置き換え、ブランドパーソナリティを導き出しました。

少数精鋭で挑戦を続けてきたこれまでから、楽しさや創造性を仲間と共に分かち合い、社会へポジティブな変化をもたらす存在へ。そんな想いを込め、デザインでは赤と青が溶け合いながら一つになるマークと、シンプルで優しさのあるタイプロゴで表現しました。

函館の風景に投影する、人と地域のつながり
ヤマダイグループが事業を展開する函館・銭函・札幌の3つのエリアで、3日間の撮影と取材を通して活躍の姿を視覚化していきました。

ヤマダイグループの人々を映すだけでなく、大切にしたのは「地域と人とのつながり」。視察や打ち合わせを通して感じた“ここで続けてきたからこそ見える函館の風景”を、象徴的なカットとしてデザインに取り入れたいと考えました。

ロケハンであちこちを巡る中で、函館が本当に“海の街”であることを実感。
市場と函館山と海をポイントに、日の出と日の入りの一瞬を切り取ることで、観光地としての函館とはまた異なる美しい表情を捉えることができました。この2枚のカットが撮れた時は、プロジェクトの成功が見えた瞬間でした。

さらに、ヤマダイの歴史を物語絵巻のように紹介するスペシャルコンテンツでは、7つの事業を象徴する挿絵を手描きのイラストで新たに制作。これまで人と地域に親しまれてきたヤマダイらしさを温かく表現しています。
新しいブランドを体現するデザインとウェブ体験
ウェブサイトのデザインでは、人や時間の流れを自然に切り取った力強い写真に、ヤマダイらしさの一つである「楽しさ」の要素を加えました。リニューアルされたブランドロゴを大きく打ち出したメインビジュアルでは、旧ロゴの形を一瞬描きながら新ロゴへと変化するアニメーションを配置。波型のモチーフが小刻みに揺れる演出は、函館の海をイメージしています。

今回のリブランディングでは、デザインだけでなく情報設計の面でも新たな価値づくりに取り組みました。7つの事業それぞれの特徴や役割を整理しながら、それらがどのように結びつき、グループとしての力を生み出しているのかを一目で理解できる構成に。事業紹介やニュース、採用といった複数の情報を横断的に閲覧できるようにすることで、グループ全体のつながりや多様性が自然に伝わる設計としました。求職者にとってもグループの理解を助け、自分に合った職場や仕事を探しやすくする仕組みにもなっています。理念やビジョン、各事業の魅力を俯瞰しながら、自分の関わりたい分野を見つけられる──そんな体験を目指しました。

こうして、個々の事業を超えた「ヤマダイグループとしての存在意義」がより明確になり、ウェブサイト全体がリブランディングの核として機能する構成へと生まれ変わりました。地域とともに歩むグループの姿を、デザインと情報設計の両面から体現しています。
人を通じてブランドを育てる、これからの歩み
新会社としてのお披露目を皮切りに、名刺や社章、サインなどのツールも順次新しいロゴへと刷新していきます。また、ヤマダイの今とこれからを「人」を通して伝えるクロストーク連載もスタートしました。第一回を皮切りに、これからのブランドの在り方を社員の言葉で紡いでいきます。

私たちも引き続き、ウェブサイト運営やコンテンツの拡充を通して、ブランドの浸透と成長に伴走していきます。
小林社長からのコメント
北川さんの仕事に対する真摯な姿勢、我々の思いを汲み取る鋭さ等に感心するとともに、意見交換しながら自社に対する多くの発見をすることができて気持ちよく仕事させてもらいました。今後とも宜しくお願い致します。

