インターネットで会社名を調べるということが普通となった現在、企業が自社サイトを保有することは当たり前のことになってきています。また、自社のコーポレートサイトだけではなく、自社商品の個別のサービスや商品を紹介するランディングページ、それを実際に販売してユーザーに購入してもらうECサイトなど、自社で2〜3つのホームページを持つ時代となりました。
実際にホームページを作成する時は、インターネットで制作会社を調べて、相談する事になると思いますが、その時にだいたいどれくらいの費用がかかるのかご存じでしょうか?
今回は制作費用の相場についてまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
ホームページ作成時の相場はどのくらい?
1.一般的には20万円から?
インターネットで検索すると一般的に20万円からという記事をいくつか見つけることができます。しかし、20万円の予算でできる事はかなり限られており、コーポレートサイトやECサイトなどは20万円の予算では難しいかもしれません。一般的なホームページ制作会社では、引き受けてくれる会社さんは少なく、個人でホームページ作成を請け負っている方にお願いすればなんとかと言った感じでしょうか。
2.なんのためのホームページなのかによって費用はバラバラ
ホームページを作成するには目的があると思います。自社の商品を売り出したい、会社の情報を公開して幅広く認知度を広めたい、カートもつけて実際に買い物をできるようにしたい。など、目的はさまざま。
それらの目的を叶えるためには、ホームページに盛り込む内容や必要な機能が変わってくるため、もちろん費用についても上下いたします。
3.まずはホームページを作る目的を明確に
目的が決まらなければ、どんな内容を盛り込むべきか、どんな機能を追加した方がよいかなどを考えることが難しいため、ホームページ制作会社や、個人でホームページ作成されている方に見積もりを依頼してもなかなか上手くはいかないでしょう。まずはそのホームページを作る目的を明確にし、見積もりを依頼する会社に伝えることが重要です。
ホームページ制作費用の細かい内訳について
ホームページを作成するためには、企画設計を行い、デザインを作い、コーディングを行いウェブサイトとして見えるようにするなど、複数の作業を行う必要があるため、細かい内訳が積み重なったものが「ホームページ作成費用」となります。
ということで、目安ですが主要となる内訳をご紹介いたします。
1.ディレクション費
ホームページ作成におけるディレクション費とは、プロジェクトの進行管理やコーディネーションを担当するディレクターやプロジェクトマネージャーの費用を指します。
ディレクション費は、ホームページ制作プロジェクトの成功に不可欠な要素となります。ホームページ作成プロジェクト全体の進行管理にかかる予算であったり、スケジュール作成や品質担保に充てられます。また、ホームページ作成には複数の関係者が関与します。
デザイナーさんやプログラマーさん、カメラマンさんやライターさんなど、それぞれのコミュニケーションが円滑に行われるように、要件や目標の共有、調整を行います。
2.企画・設計費
ホームページ作成における企画・設計費とは、要望のヒアリングや目標の明確化、競合分析、ターゲットユーザーの調査などが該当します。また、これらの調査が完了したのちに、どのコンテンツを盛り込むか、どのように配置するとユーザーに伝わりやすいかなども考慮し、情報設計、ナビゲーションの計画をしつつワイヤーフレームを作成する作業なども含まれます。
企画・設計費は、プロジェクトの複雑さや規模によって調査範囲や設計範囲が変動いたします。
3.デザイン費
ホームページ作成におけるデザイン費とは、ウェブサイトの外観やレイアウトをデザインするための費用を指します。デザイン費は、魅力的で使いやすいユーザーインターフェース(UI)と視覚的な要素を開発するために必要な専門知識と時間に対する予算となります。
見た目だけが優れているホームページとならないように、ユーザーエクスペリエンスの向上を目指したり、スマートフォンでの見せ方を計画的に考えたデザインにするなど、デザイン費用というのはホームページ作成においても重要な要素となります。金額的にはプロジェクトの規模、デザイナーの経験レベル、要求されるデザインの複雑さなどによって大きく変わってきます。
4.コンテンツ費
ホームページ作成におけるコンテンツ費とは、ホームページのコンテンツ(文章、画像、動画、音声など)の制作や編集にかかる費用を指します。
コンテンツはユーザーに情報を提供し、興味を引きつける重要な要素です。コンテンツ作成に欠かせない、コピーライティングやイメージやビジュアルにかかる予算、そしてコンテンツの内容をチェックして、目的通りに動作するかの確認に予算がかかるようになります。
5.コーディング費
ホームページのデザインを実際のコードに変換するための費用となります。コーディングは、HTML、CSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を使用して、ホームページの構造、スタイル、機能を実装する作業となります。
またスマートフォンで見ても、PCで見ても適切に表示されるようにプログラムを組む、レスポンシブデザインの実装なども含まれます。PCでもスマートフォンでも、さまざまなブラウザがあるので、それぞれに対応したコーディングが必要となり、どのOS、ブラウザに対応させるかで予算も変わってきます。
6.システム費
ホームページ作成におけるシステム費用とは、ウェブサイトの開発や運営に必要なシステムやツールの導入や利用にかかる費用を指します。
システム費用は、ウェブサイトの機能や目的に応じて上下します。現在ではCMS(コンテンツ管理システム)を自社のホームページに組み込むのが一般的なので、CMSの導入、カスタマイズそしてその使い方のレクチャーなどに予算がかかってきます。また、ECサイトなどのオンラインプラットフォームを使う場合、その仕組みを自社のホームページと連結させる作業が発生する事もあり、そこにも予算がかかってきます。そして、出来上がったホームページのデータをオンライン上に置く、ホスティングサービスとの契約やその設定、ドメイン登録の設定と管理などもあまり大きい予算が必要ではありませんが、必ず必要になってくる予算も多いです。
ホームページの種類別費用のポイント
ホームページには、事業内容や会社概要をまとめたコーポレートサイトや、採用を目的とした採用サイトなど、複数の種類があります。
それぞれで必要な機能やコンテンツが変わるため費用に違いが生じるのですが、そのポイントを紹介いたします。
1.コーポレートサイト
コーポレートサイトとは、企業や組織が自社の紹介や情報提供を目的として作成するホームページです。主な目的は、企業のブランドイメージを構築して、ビジネスに関する情報を提供することになります。インターネットで社名を検索することが当たり前の現代では、コーポレートサイトというのはいわばその会社の「顔」となり、「玄関口」となります。よって費用としては大きな金額がかかるものとなります。
また、メールフォームなどを設置してお客さんのメールアドレスを集めたりする場合にはセキュリティにも予算をかけることを推奨いたします。
2.ポータルサイト
ポータルサイトとはインターネット上でさまざまな情報やサービスを提供する総合的なウェブサイトです。利用者に対して様々なコンテンツや会員機能を提供し、利便性をあげて情報の集約性を目的としたホームページになります。デザインにはあまりこだわらないケースが多いですが、仕組みやコンテンツには大きな予算がかかってきます。
その一方、SNSが主流となった現代では、予算の割には運営していくのが難しく、その目的を明確にしていくことがカギとなります。
3.採用サイト
採用サイトとは、企業や組織が新たな人材を募集し、採用活動を行うために作成されるホームページです。主な目的は、企業の魅力や働く環境をアピールし、求職者に対して情報を提供し、採用に関するプロセスをスムーズに進めることになります。
現在では応募の仕組みは大手のポータルサイトにリンクする事が多いので、セキュリティなどにはそれほど予算はかからないのですが、他社との差別化を図る、魅力的なコンテンツ作りに予算を割くのが良いかもしれません。そのためにはプロのカメラマンに依頼して、ホームページに掲載する写真を撮ってもらったり、インタビューに必要な原稿をライターさんに依頼するなどといった項目に予算がかかってきます。
4.ECサイト
ECサイトとは販売を目的として、実際に決済まで行われる仕組みをインターネット上に構築したホームページのことです。ECサイトでは、製品やサービスのオンライン販売、決済、注文処理、配送などの取引プロセスが実行されます。ECサイトを一から作成するには膨大な予算がかかります。なので、一般的にはオンラインプラットフォームを活用する事が多いです。
今では安価なサービスもたくさんあるので、立ち上げにかかる予算はそれほどかからないかもしれません。ただし、商品を登録するために商品撮影やその商品の紹介文章作成などといったコンテンツ作りに時間がかかるので、その作業をホームページ作成業者に依頼する場合は商品1点×〇〇円といった予算が必要になってきます。
5.ランディングページ
ランディングページ(LPページ)とは特定の目的やコンバージョンの達成に焦点を当てて設計されたページです。主な目的は、ユーザーが特定のアクションを実行するように促すことです。1ページ+フォーム等、ページ数は少ないケースが多いのですがその分デザインや動きにこだわったページが目立ちます。
他社との差別化を計るためには、デザインや動きに多くの予算を割くと良いでしょう。
予算別のホームページ作成内容の例
最後に、参考までに予算ごとにどのような内容でホームページを作成できるかの参考をご紹介いたします。
1.まずは安価でスタート。予算が30万円以下の場合
予算が30万円以下の場合、できる事はかなり限られてきますが、自社(自分)で写真素材や原稿をそろえて、整理して依頼する場合は可能かもしれません。ただしその場合もできるページ数がかなり限られてきます。
2.やりたい事もいろいろあるので30万円~150万円ぐらいで作成
予算を150万円以内とすればできる事は広がってきます。ただしこの場合もあまり多くのページ数は作れないでしょう。自社(自分)が何をホームページで伝えるのかを明確にして、構成を考えて依頼する事が重要です。テンプレートを使用したり、オンラインプラットフォームを活用する事で予算内に抑えることが可能となります。
3.戦略性を重視して、150万円~300万円ぐらいで作成
会社の規模にもよりますが、一般的に150~300万円ぐらいの予算であれば、ホームページで表現できることもかなり広がるでしょう。また、ワードプレスのようなCMSを導入して、自社で更新できるコンテンツを作る事も出来るようになります。
4.ホームページを軸に事業を展開したい!300万円以上で作成
上をみればきりがありませんが、ホームページを軸として事業を展開するようであれば、300万円以上は必要になるでしょう。自社がPRしたい内容を盛り込んだ魅力的なコンテンツ、そしてECサイトに必要なショッピングカートのシステムなど、できる事はかなり広がります。ホームページにかけた予算を、回収できるように計画的に作成→運用する事が重要です。
ホームページの作成費用の見積もり方法とポイントまとめ
以上の様にホームページ作成にかかる費用は、そのホームページの目的や規模によって、様々です。見積もりをホームページ作成会社に依頼する際は、自社(自分)がどのような目的でホームページを作成するかを明確にして、それを担当者にキチンと伝えることが重要となってきます。
弊社、株式会社ギアエイトでもホームページ作成に関するお問い合わせを受付しています。目的を整理するところからのお手伝いも可能ですので、ホームページ作成に関してお悩みがあれば、ぜひご相談ください!