2018.06.29

G8memo #20 旧永山邸と北三条通

Gear8

雨上がりの晴れ間に、北海道開拓の時代を感じながらゆったり昼ごはん。
ぶらりとお散歩しながら歴史探訪はいかが?

 

 

こんにちは、広報の沖野です。
突然ですが、旧永山邸にいってきました。

正しくは『旧永山武四郎邸』。弊社札幌オフィスのある岩佐ビルの斜め向かい、サッポロファクトリーの隣にあるいかにも歴史のありそうな邸宅です。ご近所なので以前から気にはなっていたのですが、オフィスの引越しを終えた頃にはすでに改装工事中。公園で日向ぼっこしながら休憩していたときに外から眺めたことがあるのみ…。そもそも、大変失礼ながら永山さんって誰だ..?という認識レベルということもあって、なかなか敷地に踏み込む機会がありませんでした。

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永山さんが誰なのか、どんな歴史のあるお宅なのかと調べていたところ、ちょうど今年6月に改装を経て再度公開されることが判明。ちょっぴりワクワクしながら待っていたこの春を越えて、ようやくにしてさっそく!2018年6月23日にリニューアルオープンした旧永山邸へお宅訪問にいってきたのです。

これがもう…木のにおいや窓枠の造り、絨毯や畳の感触、ドアや階段の手すりのかたち、加えて気持ちのよい自然…どれひとつとってもノスタルジックな空間にかなりテンションがあがってしまいました。

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正面玄関右手の庭から旧永山邸側をみたものと、中から見た様子。褪せた木の色や斜め格子に組まれた屋根の造りがなんとも素敵です。

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永山武四郎氏は第2代北海道庁長官で、生涯北海道を大切に思い『屯田兵の父』とも呼ばれた人です。北海道指定有形文化財にも指定されている旧永山邸は私邸。暮らすには充分な官邸があったにもかかわらず、わざわざ私邸を建てたことも開拓使としての覚悟や北海道への気持ちの現れだとか。生まれは鹿児島ですが、67歳のときに東京で亡くなった後には本人の遺志により札幌に埋葬されました。

邸宅の内装は和洋折衷になっています。特に純和風の畳敷きの書院座敷と洋間の応接室がつながっている間取りはめずらしく、見どころのひとつ。不思議な感じがする造りですが、細部まで美しく細工や装飾がされています。

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天井のメダリオン(装飾)やランプシェードの細工などのひとつひとつの美しさ、また木製の窓枠に付けられたねじ式の鍵などの懐かしいあたたかみ。細かなところも思わずじっくりと見学してしまいます。

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永山氏亡き後は、私邸を三菱鉱業株式会社が買い上げて利用したそう。建物の北側には社員寮、今の『旧三菱鉱業寮』部分が増設されますが、こちらはまたぐっと印象の異なるモダンな建物。外観は鮮やかな若草色です。

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歴史資料を置いた「まちの図書室」や「れきしの部屋」などパネルや模型の展示があるほか、畳の間がいくつか。
現在では会議やお稽古事などにお部屋をレンタルすることも可能です(プロジェクターまであって、弊社の定例報告会もできそう)。

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二階にある特徴的な造りの丸窓がおしゃれで、外の緑が美しく映えます。リニュ―アル直後ということもあって見学の方が多くいらっしゃいましたが、ゆっくりと休んでいるだけでも癒されるような静かな空間がありました。

今回のリニューアルで、ちょうど旧永山邸と旧三菱鉱業寮内の境目にあたる部分にカフェがオープン。シャッフルランチシステムを使って夏希とランチに。

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昔ながらの洋食を中心にしたメニューが豊富で空間もおしゃれ、昼どきのカフェは大賑わいでした。内装の素敵さにワクワクしつつ、せっかくなので永山邸カレーなるものを食べました。

どんなカレーだったかは…実際に注文してみてのお楽しみです!とっても美味でした。そして多くの女性たちが注文していたパフェが美味しそうで可愛らしく、かなり気になりました。
『和洋折衷喫茶ナガヤマレスト』は11時から22時まで営業しているとのことで、これは今後弊社スタッフが出没する可能性がかなり高い。テラス席もあるので、これからの季節はお天気のよい日に絶好の気分転換ができそう。カフェのロゴやモチーフをあしらったお土産などもこちらのカフェで販売されていましたよ。

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*  *  *

昨年10月に移転したGear8札幌オフィスは、旧永山邸と同じ北3条通に面している岩佐ビルの1階にあります。岩佐ビルも歴史は古く、公式サイトなどにも情報が掲載されていますが元々はラムネ工場だったビルです。

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そもそも北3条通は明治初頭に『札幌通』と名付けられた通りで、札幌で最初の舗装道路として施工された道です。赤れんが庁舎前の広場、アカプラに並ぶイチョウの樹は、北海道最古の街路樹でもあるそう。道庁赤れんが庁舎から東へ、通り沿いには開拓使の官営工場や札幌農学校など重要な建物が集まる通りでした。

今でも、札幌農学校演舞場の跡碑があったり、カフェになっている旧福山商店やサッポロファクトリーのレンガ館『札幌開拓使麦酒醸造所』など、岩佐ビルの周辺には赤れんがの建物が現存しています。開拓使の歴史が息づく通りなのです。

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ようやく、お出かけにちょうどよい気候が札幌にもやってきます。短い夏のあいだに、北海道開拓の歴史を学べるお散歩はいかがですか?
ぶらりと歴史探訪しながら、ぜひ岩佐ビルにも遊びに来てください。

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Gear8卒業生による記事です。