ベトナムFS調査に行ってきました
Gear8の梅木です。2026年9月14日から18日までの5日間、ベトナムのホーチミンとハノイに行ってきました。
目的は、ベトナムでの事業展開が実現できるかどうかを確かめる「FS(フィジビリティスタディ)」です。
GEAR8は札幌を拠点に、タイや台湾にも現地法人を構え事業を行っています。次の拠点として、いま注目している国のひとつがベトナムです。8月には社内で「ベトナムを知る1日」というイベントも開催し、スタッフ総出でベトナムについて触れたり考えたりする時間を増やしています。今回は、本やネットで調べるだけでなく、現地のリアルを自分の目で確かめてみたい。
そんな思いで飛び込んできました。
FSは全4回を予定していて、今回はその第1回。
ホーチミンで4日、ハノイで1日。会計や法務の専門家、人材紹介会社、銀行、オフィスの運営会社、現地で長く事業を続けている経営者の皆さんなど、13の会社を訪問させていただきました。

🇻🇳 ホーチミンで、働く場所を見て回る
初日は、街のコワーキングスペースめぐりから。
古い洋館をリノベーションした建物に、ガラス張りのワークスペース。
若い人たちが黙々とパソコンに向かっていました。

移動は東南アジアではお馴染みのGrabで、とにかく安く便利です。
物価をみてみると、ベトナムは日本円の強さがまだギリギリ残っている感じがしました。

後半は、日本人街エリアにある日系のシェアオフィスや、世界的な企業が入る最先端の高層ビルのサービスオフィスも見学。
ホーチミンはオフィスの数がまだ足りず、需給のバランスからビルのオーナーが強いそうです。
他の拠点と同じように、まずは小さく借りて事業を見極めていくのが良さそうでした。
「ビルの格が、採用にも効く」という話も印象的でした。
きれいなビルで働けることそのものが、優秀な人に来てもらう理由になるとのこと。
働く場所づくりが、そのままチームづくりにつながる。これは日本も含めて、どの国でも同じかもしれません。
いろいろな方に、同じ質問をしてみる
今回いちばん意識したのは、色々な方に、同じ質問をぶつけることでした。
会社はどうつくるのか。
人はどう採用するのか。
Web制作の相場はどれくらいなのか。
オフィスはどこがいいのか。
短い期間に、いろいろな人へ同じことを聞き続けてみると、誰に聞いてもほとんど同じ答えが返ってくるものもあれば、人によって答えに幅があるものもある。
何度聞いても同じ答えが返ってくるものは、再現性が高く、確度の高い情報なんだと思います。たとえば「ベトナムの人は真面目に働く」ということ。日本人より真面目に働くという会社もあったくらいです。
一方で、会社のつくり方や日本人の関わり方は、聞く相手によって答えがかなりちがいました。回答に幅があるものにはグラデーションがあって、やり方や考え方しだいで、もっと上手くできる余地が残されている。いろいろな人の話を聞く意味は、正解をひとつ見つけることではなく、何が変わらない部分で、何が工夫できる部分なのかを見極めることなのかもしれません。
情報収集も採用も、主役はSNS
ベトナムを含む東南アジアでは、パソコンの時代を飛ばして、いきなりスマートフォンが普及しました。だからGoogleで検索するより、FacebookやTikTokで情報を探すのが当たり前。たくさんの投稿が集まるSNSのほうが、結果的にデータベースとして優秀ということで、買い物から採用活動まで、SNSが主役となっているみたいです。
ベトナムのある銀行では、行員さん自身がTikTokで金融商品を紹介し、「いいね」をくれた人にDMを送って商談につなげている事例もあるそう。
とはいえ、グローバル企業や日系企業にとっては、ブランディングや信頼の証として、Webサイトの価値がいまも残っているのも事実です。Webサイトだけでも、SNSだけでもなく、企業の価値を上げるために両方をつなげて考える。
そこが、僕らのような制作会社の出番になりそうだと感じました。
AI時代に、あらためて大事になる「人」
ホーチミンで長くビジネスをされている方との会食では、AIの話で盛り上がりました。
ベトナムの開発現場でもAIの活用が一気に進んでいて、7〜8人いたエンジニアのチームが「1人+AI」になった例もあるそうです。
そのぶん、エンジニアもデザイナーも、自分からお客さまの現場に出向いて話を聞き、つくるものを決めていく「ディレクター」になっていく。
AIが技術的な答えを出せる時代だからこそ、対面でのコミュニケーションや愛嬌、現場での信頼関係といった「UIとしての人間」の価値が、最後に効いてくる。この話はベトナムに限らず、札幌でもバンコクでも、GEAR8がこれから向き合うテーマそのものだと思います。
🇻🇳 最終日はハノイへ
最終日は朝5時に起きて、7時の飛行機でハノイへ。
首都のハノイは行政や北部の工業団地とつながる仕事が多く、ホーチミンは飲食や商業などBtoCの仕事が多くてスピード感がある。
「北は堅実で、南は開放的」という話も聞きました。同じ国でも、街の性格はずいぶん違うようでした。

ハノイでは、ベトナムで10年以上仕事を続けている方から、こんな言葉をいただきました。「ベトナム進出でいちばん多い失敗は、現地で何を成し遂げたいのか、目的があいまいなこと」。
シンプルだけど、いちばん大事なことだと思います。
僕たちも会社を作る前にここはしっかりとみんなで議論してきて決めておきたいところです。
夜は、ハノイで活躍されている企業の皆さんとの会食。たくさんのアドバイスをいただき、次の一歩につながりそうな種まきもできた、出張最終日になりました。
5日間を終えて
5日間で、合計13社を訪問させていただきました。
ベトナムには5年以上前に一度行ったきりで、わからないことだらけ。
でも、知らなかったことをひとつずつ確かめていく時間は、やっぱり楽しかったです。
現地でいただいたたくさんのアドバイスは、これから前に進むための大切なヒントになりました。
第1回のFSを終えて、ベトナムでやりたいことの輪郭が、少しずつ見えてきた気がします。
次は年内に、もう一度ベトナムへ。
今回見えてきた宿題を持って、もう一歩踏み込んだ調査をしてきます。
その様子も、またこのジャーナルでお届けできればと思います。
お忙しいなか、貴重なお時間をいただいた皆さん、本当にありがとうございました!




















