こんにちは、ギアエイトのWebディレクター岩田です。
株式会社Gear8の知見や情報を世の中へ公開していこう!という目的で始まった【Gear8 meets】。
今回は、業界未経験でもWebディレクターへの転職は可能なのか?というテーマについて、実際に未経験からWebディレクターになった私が実体験も交えて解説させていただきます。
Webディレクターは、Web制作を成功へと導く手綱を握るとても大切なポジションの職種。
そんなWebディレクターについて、
・未経験でもなれる?
・特別なスキルなどが必要?
・目指すには何をすればいいのかな?
など不安に感じている方は、仕事内容や転職をする際に活かせるスキル、オススメの勉強法などもあわせて解説しますので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
業界未経験でもWebディレクターへの転職は可能?
いきなり結論なのですが、未経験でもWebディレクターになることはじゅうぶん可能です。
理由は、この記事を執筆している私が実際に未経験からWebディレクターになれたから!
実際に体験しているので、自信を持って断言できます。
ただ、未経験でもWebディレクターになるためには、事前に勉強して知識をつけたり活かせるスキルをアピールすることがとっても大事。
ということで続きで深堀りして説明していきますね。
Webディレクターという職業について
まず、Webディレクターとはなんなのかというところからしっかり理解していきましょう。
Webディレクターとは、Web制作の”監督”として制作に関わるプロジェクトメンバー(WebエンジニアやWebデザイナーなど)をまとめ、企画立案や制作、運用における進行管理を行う立場の人のことを指します。
■ 所属する会社で役割が異なるWebディレクター
Webディレクターとして所属する会社には、大きく以下の2つの種類に分けられます。
- 制作会社に所属する場合
- 事業会社に所属する場合
それぞれの会社でWebディレクターとして行う作業内容が少しだけ違うので、転職先を探す際に参考にしていただければと思います。
また会社によっては、この2つのどちらの要素も兼ね備えた会社もあります。
未経験のためどちらが自分に適しているか分からない方は、どちらの業務内容も経験できるような会社で働いてみるのもアリかもしれません。
①制作会社に所属する場合
Web制作会社でWebディレクターとして働く場合は、業務内容の中心はもちろん”Web制作”です。
会社としてもWebディレクターとしてもディレクション能力はWeb制作会社の方が高い傾向があります。
②事業会社に所属する場合
事業会社でWebディレクターとして働く場合は、Web制作というのはあくまで広告や販促の手段の一部となり、業務の中心は「いかに利用者を増やすか」「いかに売上を伸ばすか」という分部分になります。
つまり、分析やマーケティング施策の企画、推進などディレクション以外の能力が強みとなる場合が多く、Web制作のタスクは制作会社で勤務するより少ない傾向があります。
Webディレクターの主な業務内容
次に、Webディレクターが具体的にどんなことをしているのかを解説いたします。
業務内容①:要望・課題のヒアリング
Webディレクターの業務内容として、まずはクライアントへのヒアリング(課題に感じていることや達成したいことなどをお伺いすること)が挙げられます。
クライアントの要望や意向を理解するために適切な内容をヒアリングすることが大切です。
業務内容②:企画提案
クライアントが今課題と思っていることを的確に理解し、解決するための提案を行います。
サイトを見ることによってユーザーがどういう情報を得られるかということを考えつつ、Webサイトの設計図であるワイヤーフレームというものを制作を通して提案を行うことも業務のひとつです。
業務内容③:見積もり作成・予算管理
見積もりの作成・予算管理もWebディレクターの業務内容です。
クライアントの要望を解決するWebサイトを制作するために必要な作業内容を割り出し、実行するためにかかる費用を算出し見積もりを作成します。
ときにはクライアントからの要望で追加費用が必要となる場合がありますが、そのような場合にしっかりとクライアントと交渉するのもWebディレクターの役目です。
業務内容④:スケジュールの進行管理
Web制作が納期に間に合うよう円滑に進めるために、制作スケジュールを作成し進行管理を行うのもWebディレクターの仕事です。
スケジュールを立てる際はある程度の余裕(バッファ)を持たせたり、細かく作業の進捗確認を行い遅れを出さないようにすることが大事です。
業務内容⑤:コンテンツの品質管理
クライアントの要望通りのWebサイトに仕上がっているかを確認したり、デザインや機能(リンクの設定や画像のリンク切れ・テキスト表記など)に問題がないかなど確認を行う重要な業務を担います。
またWebサイトの見た目・使いやすさなども確認したり、Webサイト制作後にサイトの運用がスムーズに行えるかどうかの確認を行うこともWebディレクターが担当します。
業務内容⑥:チームメンバーのアサイン
Webサイト制作は全体を指揮・管理するWebディレクター、デザインを作るWebデザイナー、コーディングを行うWebエンジニアなどでチームを組み行うことが多いです。
Webディレクターは、メンバーを集めてチームを作る役割も担当します。
メンバーのスケジュールや対応できる余裕をしっかりと把握しないままチームを組んでしまうと、チームがうまく機能しないこともあるので、アサインする人間の状況も把握することがポイントです。
業務内容⑦:Webサイト運用更新
Webサイトは、公開することがゴールではありません。
公開したサイトが実現したい目標を達成したり成果を生み続けるために、日々の更新や集客のための施策を提案したり行います。
これらの提案を行うこともWebディレクターが行うことが一般的です。
未経験でWebディレクターに転職する方法とは?
Web業界未経験でWebディレクターに転職する場合の方法については、次の3つが一般的です。
- 未経験者歓迎のWebディレクターを募集している会社へ応募する
- Webディレクターのアシスタントから始める
- Web系専門職(デザイナーやライター等)を一度経験してから転職する
ちなみに、私は1と2を兼ねて入社しました。
①未経験者歓迎のWebディレクターを募集している会社へ応募する
Web系のお仕事は専門知識が絶対必要!と思われがちですが、”未経験OK”や “未経験歓迎” という条件で求人情報を出している企業もあります。
なので、単純に未経験者採用で入社するのがWebディレクターになる最も簡単・最短の方法だと私は感じました。
ただ、未経験で知識がない状態でいきなりWebディレクターとして働くことが不安だと感じる方は、入社後のサポート(研修制度など)について面接時に聞いておくといいでしょう。
②Webディレクターのアシスタントから始める
いきなりWebディレクターとして働くのは少し不安、または少しずつWeb業界を経験して将来的にはWebディレクターとして働きたいという方は、まずはWebディレクターのアシスタントとして入社し将来的にWebディレクターになるという方法はいかがでしょうか。
先輩Webディレクターのもとにつき、資料作成や調査・分析・ミーティングへの同行などアシスタント業務を経験しつつ、理解を深めていくことで安心して成長することができますよ。
③Web系専門職(デザイナーやライター等)を一度経験してから転職する
Webディレクターも興味はあるけど、WebデザイナーやWebエンジニアなどの他の職種にも興味がある方もいるでしょう。
そのような方は、まずはWebディレクター以外の仕事に就き業界を経験し、その後にWebディレクターを目指すという方法もあります。
たとえばまずはWebデザイナーになり、デザイン経験を積みつつ業界のことを学び、少しずつプロジェクトの中心的な作業(ex. 企画・設計 etc…)にもトライしてみることで、得意分野があるWebディレクターになれたり、重宝されるWebディレクターへとなれる可能性もあります。
Webディレクター未経験が転職時にアピールできるスキルとは?
転職をする際は「入りたい会社へどのようにして貢献できるか」を伝えることが最も大事です。
ただ、未経験の場合だと経験がないため、実務的なスキルをアピールすることが難しいですよね。
なので、未経験の場合は、就きたいと思う仕事で活かせるスキルをアピールすることが大切になります。
ということで、Webディレクターという仕事を目指す上で持っていた方がよいスキルをいくつかご紹介いたします!
自分が活かせるスキルがありましたら、ぜひ積極的にアピールをしてみましょう。
①コミュニケーションスキル
Webディレクターはこのスキルが特に必要になります。
なぜなら、Web制作は基本的にチームで行う仕事だから。
ハイクオリティなWeb制作をするには、プロジェクトに関わる一人ひとりがしっかりと目標に向かって団結をすることが必要であり、そのチームワークを最大限に引き出すのがWebディレクターの仕事でもあります。
このスキルが欠けたり不足してしまうと、作業効率を下げてしまったり、低品質なWebサイトになってしまう可能性が高まります。
どんなときもプロジェクトに携わる人たちとのコミュニケーションを考慮することがとても重要です。
②ヒアリングスキル
ヒアリングスキルは有意義なサイトの制作には欠かせないスキルです。
なぜなら、クライアントから抱える悩みや課題・問題などをヒアリングできていないと、制作の意図にずれが生じてしまったり、達成したいことがなく効果が見えないものが出来上がってしまう場合があるからです。
だからこそ、ヒアリングスキルはWebディレクターにとって必要なスキルであると言えるでしょう。
③企画・構成スキル
Webディレクターはクライアントが達成したいことだけではなく、訪問者(ユーザー)が何を求めて何を解決したくてサイトを閲覧するのか、提供する情報は訪問者(ユーザー)のニーズを満たすことができるのかなども考える必要があります。
つまり、最適解のWeb制作を企画し構成するスキルが求められます。
なぜなら片方のみのニーズを満たすサイトだと目的につながりにくく、思うような成果を生まない可能性があるためです。
クライアントが解決したい課題や達成したい目的を意識しつつ、サイト訪問者(ユーザー)にも興味を持ってもらえたり、内容が伝わることを意識して制作することが重要です。
④課題把握解決スキル
課題把握解決スキルとは、現状を把握・分析し課題を見つけること。
そして、将来に起こり得ることまで考え行動する力のことを指します。
Web制作は基本的に複数人でタスクを消化し進めていくケースが多く、仕事の進め方や考えには個人差があるため、伝える内容にズレが生じたり進捗が遅れるなど色々なトラブルが発生する場合が多いです。
そのような事態を回避したり解決するために、この課題把握解決スキルが必要になります。
課題把握解決スキルが高いWebディレクターは、エンジニアやデザイナーなど制作に関わる人やクライアント・外注先などから高い信頼を得ることができます。
⑤チームマネジメントスキル
Web制作は複数人のチームで行うことが多く、チームをまとめるためのマネジメントスキルがあると仕事も円滑に進むため重宝されます。
⑥プロジェクトマネジメントスキル
プロジェクトマネジメントスキルとは、文字通りプロジェクトの管理を行うスキルのことを指します。
Webディレクターはクライアントからヒアリングを行い課題を把握し、企画設計を行い、スケジュール管理や品質管理も行います。
これらを滞りなくかつ無事に完遂させるためには、プロジェクトマネジメントスキルがとても重要。
- 完了しなければならないタスクの整理や優先度の設定
- プロジェクトに携わる人々に無理や無駄がないようなタスクの振り分け
- 目的を明確化しチームワークの向上を図ること
など、様々な方法でしっかりとプロジェクト管理する必要があります。
⑦トレンド・流行把握スキル
Web制作においてはWebに関する知識のほか、幅広い知見が必要となる場面が多いため、世の中の流行やトレンドなどを意識的に集める姿勢が大切です。
クライアントやエンジニア・デザイナーからの信頼関係を築くためにも、専門分野ではない・分からないという状態をなるべく作らないように努力する必要があります。
また、トレンドを把握していないと目標達成のための戦略も立てられなくなり、クライアントへの提案も難しくなる可能性があります。
近年は、変化や進化が著しく、全ての新情報や流行をキャッチするのは難しくなりつつあります。
しかし、普段から意欲的に情報取集することを習慣化することはWebディレクターにとってとても重要なスキルです。
未経験からWebディレクターに転職するための勉強って?
私は未経験からWebディレクターとして転職する際に、何を勉強すればいいのか全くわかりませんでした。
その理由としてはWebディレクターの業務範囲が広く、まずどこから何を勉強していいのか全くわからなかったからです。
またその勉強方法もどんなものがあるのか分からず、少し苦戦しました・・・
未経験からWebディレクターまたはWeb業界へ転職を考えている皆様も同じような悩みを抱えると思いますので、勉強方法と勉強しておきたい知識についていくつかご紹介いたします。
勉強方法①:本で勉強する
Web制作やWebディレクションに関する書籍はたくさん出版されています。
一番簡単に手軽に学べる方法は、それらの書籍を読んで勉強することでしょう。
Web業界が未経験の方は初心者レベルの本から読んで勉強していくといいと思います。
Web制作における作業内容や流れ・Webの仕組みなどまずは基礎的な知識を身につけることをおすすめします。
勉強方法②:ウェビナーや講座を受講する
Web制作会社や現役Webディレクターが主催する、ウェビナーや講座など多くの学ぶ機会がオンライン・オフラインともに開催されています。
講師となる人は様々ですが、実際にWeb制作を経験されている方から知識を吸収することで、自分の実務に活かすことができる学びがたくさん得られるでしょう。
また同じWebディレクターの方でも、その講師が所属する会社によって日々の仕事内容が違う可能性があります。
自分の作業と近い、または自分がこうなりたいと思うWebディレクターのセミナーを受けることをおすすめします。
勉強方法③:オンラインで学習する
いつでもどこでも学習できるオンライン講座もおすすめです。
毎日の隙間時間に場所を選ばず学びことができるので便利ですし、学びたいことを選んで学ぶことができるもの良いですよね。
有料のオンライン講座はそのぶん内容や質が良い場合が多いですが、まずはYoutubeや無料で提供されているオンライン講座などに触れてみるのも良いかと思います。
未経験からWebディレクターに転職するための知識って?
Webディレクターは業務範囲がとても広く、必然的に身につけるべき知識も多いため、最初はなにから学べば良いのか悩みますよね。
ということで私からは、まずはWeb制作の流れを知ることから始めるのをおすすめします!
Web制作の流れは、「webディレクションの新標準ルール」という本などで理解することができます。
そのほかにも「Webディレクション」という文字が書かれた本を探すと大体の流れを知ることができると思います。
まずは全体の流れを知ることで、次は何を学べばいいのか、何が不足しているのかがわかってくるため、おすすめです。
またWeb制作・運用に関わるツールの使い方も学んでおくと良いでしょう。
具体的にはAdobe XDやAdobe Illustrator、Photoshop、Figma、Google AnalyticsなどがWebディレクターが使う主なツールです。
基礎的な使い方は抑えておくととても良いです。
まとめ: Web業界未経験でもWebディレクターは転職できる!なりたい気持ちを大事にしよう。
未経験から別業種を目指すとなると、心配事やわからないことは尽きないし、とても勇気がいるし決断も必要ですよね。
ですが、私も実際未経験でWebディレクターとして転職ができました。
まだまだ新米ではあるものの、一人前のWebディレクターになれるように日々頑張っています。
もしもWebディレクターになりたいという気持ちがあるようでしたら、その気持ちを大事に、この記事に書かれている内容を参考にぜひ目指してみてください。
また、もっと具体的に未経験からWebディレクターになりたいと思ったかたは、ぜひお気軽に私が在籍している株式会社Gear8へご連絡ください!
気軽に話を聞いてみたい、というような感じでも全然OKです!
株式会社Gear8ではそんな気軽な会社訪問や見学を受け付けておりますので、ご興味がある方はぜひお問い合わせフォームからご連絡をお待ちしておりますね。