2024.07.19

地域生活を支える社会インフラとしての覚悟。ニセコの未来を考える企業のリブランディングで見えた次の百年。

Yusuke Hatano

本日は、 北海道虻田郡倶知安町にある横関建設工業株式会社のWebサイト運用について、対談インタビューをお届けします。(取材・文章 Natsuki Sato)

横関建設工業株式会社から代表取締役社長の柏谷 匡胤さま(かしわや まさつぐ/以下、柏谷社長)と、GEAR8からはWebディレクターの秦野 裕介さんのおふたりでの対談です。同社からは、主にウェブサイトのアクセス解析を通年でご依頼いただき、現在は採用に関するプロジェクトも制作中とのこと。

おふたりだから話せる、ウェブサイトの制作や運用を続ける上での工夫や信頼関係の築き方などについて対談してもらいました。

リニューアルに向けて課題の多い状態からスタート。

-本日はどうぞよろしくお願いいたします!

柏谷社長:こちらこそよろしくお願いします。

秦野さん:どうぞよろしくお願いします。

▲横関建設工業株式会社、代表取締役社長の柏谷 匡胤(かしわや まさつぐ)さま

▲GEAR8、Webディレクターの秦野 祐介さん。

-早速ですが、貴社の事業について教えていただけますか?

柏谷社長:弊社は1920年に横関峰太郎が創業し、私が5代目となります。倶知安町を拠点として、土木と建築事業のふたつの事業を行っており、土木に関しては、道路を作るだけではなく、農業基盤整備や地すべり対策等の治山事業も行っています。建築に関しては、住宅設計やリフォームなど住まいに関する建築全般と、建設も行っています。

-ありがとうございます。GEAR8と知り合ったきっかけは?

柏谷社長:元々ウェブサイトは持っていたのですが、2010年頃から更新がストップしていたんですね。詳しい人が離れてしまったというのがストップした理由なんですが、その後もデジタル系の業務を引き継げる人がいなくて、そのままになっていました。

秦野さん:そうだったんですね。僕は、先任者から引き継いで横関建設工業さまを担当しているので、この話は初めて聞きます。

柏谷社長:そうですよね。それから少し経ったころに、私の学生時代からの友人が倶知安町内で「白雲荘」という宿泊施設を経営していまして…その施設のウェブサイトがリニューアルしたんです。それがすごく今時で、衝撃を受けたんですよね。スマホに合わせてサイズが変わるようになっていたり、予約がサイトからできる様子を見て「今はこういうことができるのか」と、驚きました。後日、「白雲荘」のサイトをGEAR8さんが手掛けたということを知り、2018年ころに紹介してもらったのが知り合った経緯です。

-ありがとうございます。

柏谷社長:その後すぐに、GEAR8から代表の水野さん、Webディレクターの北川さんと佐藤朝香さん(以下、朝香さん)の3名が倶知安町までご挨拶に来てくれたんですよ。

秦野さん:当時の印象を覚えていますか?

柏谷社長:あまりITとかデジタルのことに詳しくないので、「わからない単語で話されたらどうしよう」と、ミーティング前までは少し肩に力が入っていました(笑)。でもお会いして、話をしてみたら印象は全く変わりましたね。仕事に対して真摯に向き合っている印象を持ちましたし、最初の名刺交換でも、GEAR8のみなさんの名刺(※)の裏が動物の写真になっている話などをして、すごくフランクに会話した記憶があります。

※GEAR8メンバーの名刺裏には、それぞれ水野さんから割り当てられた動物の写真が使用されています。

-安心しました。

柏谷社長:世間話をしたあとに、本題のウェブサイトリニューアルについて話をしました。お願いしたことはふたつあって、ひとつは「アップデートされたウェブサイトにしてほしい」でした。弊社のウェブサイトはずっと更新がストップしていて、化石のような状態でしたからね…。情報が古いのも気になっていましたし、ウェブサイトがスマホ対応していなかったり、アニメーションが昔のままだったりしていて、まずは技術面で今の時代に合っているものにしたかったんです。

-もうひとつは、どのような?

柏谷社長:「サーバーなどのログイン情報で不明点が多く、この状況でもサイトを作れますか?」というものです。というのも、更新がストップしていたウェブサイトには、現在社員が使用しているメールアドレスの情報も関連づいていたため、手をつけられずに困っていたんです。サイトを削除してしまうと、メールアドレスも使えなくなるので、下手に触ることができなくて…そこも含めて一緒に動いてほしいとお願いしたんです。

-その問題は大きいですね。

柏谷社長:その状態でも「大丈夫です」とGEAR8さんはおっしゃってくれて、頼もしかったです。それ以降は、朝香さんがメイン担当となり、一緒に動いてくれました。ログイン情報の解決やメールアドレスも継続して使用できることを確認し、ウェブサイトリニューアルに着手することができましたね。

秦野さん:大変でしたね…リニューアルは、いかがでしたか?

柏谷社長:制作進行中は、朝香さんにかなりご迷惑をおかけしてしまいましたね…。アナログな進め方が私たちには合っていたので、デザインやテキストチェックの際には全て紙で印刷し持参してもらっていました。

秦野さん:でも、社長はウェブ制作の仕事以外に普通の業務もあるので…お忙しい中ご協力いただいて、本当にありがたいです。

柏谷社長:ありがとうございます。朝香さんも、相手の立場を重視して仕事を進めてくれるので、無理をせずに制作を行えましたね。きっと全部メールでやりとりして、ミーティングはリモート、という会社もある中で、会いに来てくれて直にやりとりができるのは信頼度も上がりましたし、安心感もありました。

秦野さん:細かいニュアンスをちゃんと伝えたい時などもあるので、GEAR8は直接会うことを確かに大切にしているんですよ。

柏谷社長:2019年にサイトが完成し、リニューアルされたサイトを見た時は、見違えるほどかっこよくなったと思いましたよ。世の中の会社がビジネスを行う上でウェブサイトが重要視されているのを、肌で感じていた時期でもあったので、ホッとしたというのも正直なところありました。

これからも俱知安町に、人と仕事を。

-ウェブサイト内にある「横関建設の歴史について」という特設ページは、リニューアル後に制作したと聞いています。

柏谷社長:弊社が2020年に創業100周年を迎えたことをきっかけに、これからの横関建設工業を改めて考えるようになったんです。100年先の未来を考えた時に、長くこの地で商売を行っている私たちが、会社もこの町の暮らしも後世に繋いでいく使命があるんじゃないかと思ったんですよね。

それで、採用や移住の項目が。

柏谷社長:倶知安町は人口が増加していると言われますが、それは冬の外国人観光客の人たちが起因となっている場合が多く、この地域にずっと住む人や働く人は減少傾向です。町内の学校もどんどん生徒が減っている現状を見ると、自分が生まれ育った町がこの先どうなるんだろうという不安もやはり生まれますよね。

-地域のために作られたページでもあったんですね。

柏谷社長:そうですね。この考えをGEAR8さんと話していたら「コンテンツ化してみませんか?」と、提案をもらって。制作意図などの部分から朝香さんにも参加していただき、アイディアを出していただきました。制作の方向性がまとまった段階で、デザインやアニメーションなどは全てお任せして、私たちは倶知安町の歴史資料や過去の写真を集めたりなどに注力していましたね。

-秦野さんが朝香さんから引き継いだのは、この特設ページ制作途中からと聞いています。

秦野さん:そうですね。朝香ちゃんが産休育休に入るので、僕が引き継いだんですが、その時にはもうほぼ完成の状態に近かったです。なので、実際に僕が担当させてもらってからは、サイトのアクセス解析で3ヵ月に1回ミーティングをさせてもらっています。

柏谷社長:秦野さんは「会社でSNS更新されているなら、サイトにリンクを貼った方がいいですよ」と、提案もしていただきましたよね。私はSNSが全くわからなくて、運用は普段SNSを使用している2名の女性社員にお願いしていたんです。それから秦野さんと情報交換の意味も込めて、彼女たちにもミーティングに参加してもらうことになりました。

▲SNS運用を行っている2人のうちの1人、田口さん。社長から「SNS更新をやってみない?」といきなり言われて驚いたと話しますが、「始めてみると楽しくて、更新するのが楽しみです」と教えてくれました。

-SNSに力を入れようと思った理由が?

柏谷社長:大学の企業説明会に参加することがあり、学生と交流することもあるんです。その時に「SNSがあると会社の雰囲気がわかっていい」という意見をよく耳にしたんですよね。「そうか、今は採用にSNSは必需品なんだ」と思い、SNSの運用を始めてもらったんですよね。

秦野さん:更新頻度も高いですよね。田口さんたち「『まわりから評判が良いよ』と社長が教えてくれた」と、ミーティングの時に教えてくれました。そういう一言は、SNSの更新を続けていく上でモチベーションになりますよね。あとは、田口さんたちがコツコツ積み重ねていってくれている実績を、しっかりと採用に繋げて行きたいですよね。

🔗横関建設工業さまのインスタグラム@yokozeki.kk

🔗横関建設工業さまのX@yokozeki00

柏谷社長:今、秦野さんと採用強化に向けていろいろ動いている途中なので、この流れをうまく活用していきたいですよね。今後ともよろしくお願いします。

秦野さん:こちらこそよろしくお願いします。

-ありがとうございました!

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対談インタビュー前に大きな分厚いファイルを持ってきてくれた柏谷社長。中を見ると、なんと今までのウェブ制作に使用した資料や、GEAR8が新聞掲載された時の切り抜きなどを全部ファイリングしてくれていました。その資料を笑顔で見返す柏谷社長の姿からは、GEAR8への揺るぎない信頼がありました。

▲全ての資料が綺麗に保管されていました。

また、実はこの対談インタビュー中にSNS運用の田口さん始め、もうひとりのSNS担当の長瀬さんやウェブ立ち上げから関わってくれていた土橋さんも同席してくれていました。記事の構成上、対談者である柏谷社長と秦野さんの言葉のみを記事にしていますが、対談の合間でスタッフの方も少し会話に参加してくれていました。その様子を見ていて、柏谷社長と和やかに話していたり、気負わずに「会社を良くしていこう」としている姿勢は、今進めている採用プロジェクトでも良い方向に舵を取ってくれるのでないかと感じることができました。

今後も横関建設工業が目指す、理想の未来へのお手伝いをGEAR8がさせていただけたらと思います。

▲先日行われた採用プロジェクト用の写真撮影の様子。これからが楽しみです!

取材・文章 Natsuki Sato

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Yusuke Hatano

1975年福岡に生まれて、横浜で育って、今は北海道在住です。大学卒業後、PCインストラクターとなり北海道エリアの立ち上げで札幌に転勤してきました。その後、その会社を退職したものの、そのまま札幌に移住しました。 ウェブの世界に興味を持ったので、仕事をしながらデジタルハリウッド札幌校でウェブサイト構築について勉強。卒業後、いくつかのウェブメディア構築運営に携わり2015年に友人に紹介してもらったGEAR8に入社して現在に至ります。 家に帰ると娘2人の父親として奮闘中。最近は自宅のスマートホーム化に目覚め、日々新しいガジェットを研究しています。