有限会社矢内石油さまは、福島県西白河郡で50年以上続いている石油会社です。2011年、店舗であるサービスステーションを新しく建て替えたことを機に、改めて矢内石油のリブランディングが必要であると考え、Gear8にウェブサイトをはじめとしたブランディングツール制作のご依頼をいただきました。

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会社の転換期に合わせて企業ブランディングを
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目指す方向を伝える為のツールとして選んだウェブサイト
2011年当時、矢内石油にとってはさまざまな意味で転換期にありました。サービスステーションの建て替えだけではなく、新事業の立ち上げ、新サービスの開始、それに伴うスタッフの増員などなど・・・。転換の理由や想い、これから矢内石油はどこを目指していくのかを、社内外に明確に示す事が必要でした。ウェブサイトの大きな役割のひとつは、矢内石油がこれまで生活に関わって来た福島県中島村の方々に、そういった矢内石油の想いを伝えることでした。もちろんその結果として、地域の若者の採用応募を増やす、新事業であるリフォームの依頼を増やすといったことも目標になりました。
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ウェブサイト着手までの準備期間は約半年!
店舗もサービスもウェブサイトも、関わっている全員の想いがあってできることである、という前提で始まったプロジェクトでしたので、社長も含めてスタッフ全員にアンケートをとりました。会社とは直接関係ないこれからの自分の目標なども考えてもらい、改めてどのように矢内石油と関わっていくのか、矢内石油がどうなっていると良いのかを一緒に考えてもらいました。結局ウェブサイト制作に取りかかるまで半年以上の時間がかかったのですが、おかげで取材も撮影も滞りなく進める事ができました。
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強い想いを形にする為の言葉を探り当てる作業
特に時間をかけたのは、言葉に表す作業でした。まずは矢内石油の成り立ちをひもとき、歴代の経営者の軌跡をたどり、今の4代目が遭遇した壁や今後の課題を知る事から始まりました。「こうしたい」という想いと、その想いの基になっている根源的な事象と、それらを表現した言葉が、正しく繋がっていて伝わるものになっているか?4代目専務とともに何度も唸りながら紡ぎ出しました。美しく飾るのではなく探り当てるという感じでなんとも泥臭い作業でしたが、出来上がったときは思わず「これで完成しましたね!」と言い合うほど達成感がありました。最高にビールが美味しい夜でした。
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導線設計を緻密に行い、ウェブサイトも「くつろぎの場」に
サイトの形を完成させるまでにあまりに矢内石油に入り込んでいたため、一時期客観性を失いかけるほどでした。本質的なことは見えるけれども、表面的なデザインの判断がつかない。こんな体験は初めてでした。しかし、今回のサイトは全員で作り上げたということが伝わるものになっていることが正解ではないかと思い、かっこよすぎるサイトにはしないという方針で進めました。とにかく人の顔がたくさん見えること、ちょっとおせっかいなくらいにおもてなしすること、会社のスローガンである「くつろぎの場」に通じる快適さを生み出すために導線設計やユーザビリティに主眼をおきました。
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ともに成長できるサイト
ブランディングのきっかけとなったウェブサイトですが、ここで一度ベースになるものは整理が出来ました。ここから業績に貢献できるようプロモーションの計画も策定中です。
ご担当者様からの声
言葉を丁寧に紡いでいくことで、想いや信念、歴史を正しく具現化してくれました。
矢内石油は本店のリニューアルとともに一気に従業員数が増えてきたのがウェブサイトづくりに取り組むきっかけになりました。皆がひとつの目的や目標をもって前に進むための錦の御旗が必要だった当社は、おもいや信念、歴史を言語化するのが一番の課題でした。日本語は難しいもので同じ言葉でも平仮名と漢字では伝わり方が違う。語感だけでなく、文字から伝わる質感も含め、担当ディレクターの北川さんとひとつひとつ丁寧に紡いでいきました。
おかげさまで嘘偽りない、だけれど背伸びしているわけでもない真正面から向き合える自分たちを発見できたと感じています。ホームページをきっかけに会社へ共感をいただいて求人に応募したスタッフもおります。最高の「会社の名刺」を一緒に作っていただいたGear8さんに本当に感謝しています。ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。