2024.07.30

3D動画でリッチなロゴアニメーション

Ryota Sudo

フロントエンド、アニメーション担当の須藤です。今回は「ナカジマグループの医院開業支援」リニューアルで手掛けた3Dアニメーションについてお話します。

キービジュアルのこの3D動画を担当しました。

アニメーションへの要望

ディレクターからこのような要望を受けて始まりました。

  1. 3Dで大きく動かしたい
  2. スピード感あるものよりは、大きくゆっくり(信頼/安心)などのイメージ
  3. できればマウスで何か動きたい
そのときもらったイメージ図(まだ3Dにはなっていない)

普段3Dをやるときはリアルタイム3Dにすることが多いんですが、今回は3Dの動画で行くことにしました。

「リアルタイム3D」と「3Dの動画」どう違うの?

Webで3Dをやる場合、大きく2つの手法があるんですが、

1. リアルタイム3D

  • canvasでThree.jsなどを用い、リアルタイムで描画する。
  • マウスの動きなどに合わせて自由な変形、アクションができる。
    • スクロールしていくとカメラの角度が変わる、色が変わる、など。
  • 反面、ライティングやブラーなど、リッチに見せたいときには向かない。
  • ポップなサイト、動きに合わせたギミックを出したいとき向け。
リアルタイム3Dの例「北大テックガレージ」。リアルタイムに回転し、スクロールで面に色がついていく。

2. 3D動画

  • Blenderなどの3Dソフトで作ったものをmp4の動画で書き出し、サイトに貼る。
  • ライティングやピント合わせ(わざとピンボケさせたり)など、表現力が高い。
  • マウスの動きなどに合わせた仕掛けはできない。ただ再生するだけ。
  • 重厚感、リアルさ、雰囲気重視のとき向け。

今回は「2. 3D動画」がぴったり当てはまってたので、動画で行くことに決めました。

…あ、要望の1つ「できればマウスで何か動きたい」は今回は断念です。(それより信頼/安心のほうが大事だから…)

3Dソフト「Blender」でロゴデータを3D化した直後

モーションの効果・気をつけた点

特に気をつけたのはこの3点。

  1. カメラのフォーカス(雰囲気づくりのためにわざとピンボケさせる)
  2. ライトの位置、強さ、サイズ
  3. カメラの動くスピード

1. カメラのフォーカス(雰囲気づくりのためにわざとピンボケさせる)

スマホで写真を撮る時、奥や手前をわざとぼかす手法は有名ですよね。3Dでもそれをやるとぐっとリアル感、質感が出ます。「やりすぎ」と「やらなすぎ」のバランスがちょっと難しい?

手前にフォーカスが向き、奥にブラーがかるようにしてある。

2. ライトの位置、強さ、サイズ

ライトは「位置」「数」「光の強さ(まぶしさ)」「半径(光のサイズ)」「光の色」…を自由にいじって配置します。ライトを1つ or 複数置いて「いい感じ」に見える角度、位置を探ります。同時にできる影のことも意識します。これは美術・デザインセンスがちょっと要りそう。

3Dソフト「Blender」編集画面。オレンジの円が球状のライト。

3. カメラの動くスピード

ロゴを色んな角度から、カメラを動かしながら見せます。ロゴは動かさず、カメラだけが動いています。遅すぎても早すぎてもNGで、スピードの緩急の付け方も大事なので、慣れないうちはちょっと難しいかも?

まとめ

今回の3Dアニメーションが社内外問わず好評で嬉しいです。一見ハードルが高そうな3Dですが、差別化もできるし学習コストを掛ける価値は大いにアリですね!

Facebook
Twitter

Ryota Sudo

1990年札幌生まれ。大学でプログラミング、動画制作、デザインなどを学び、2012年よりインターンシップを経てGEAR8に入社。 業務ではコーディング、フロントエンド、アニメーションを担当。プライベートではアプリ開発も趣味とする。