10月の札幌は、クリエイティブな熱気に包まれる季節。今年は、札幌アートディレクターズクラブ(SADC)アワード審査会と、zineイベント「NEVER MIND THE BOOKS」が立て続けに開催されました。
📖札幌のzineイベントに、若手デザイナー2人が挑戦!
札幌テレビ塔で開催されたzineイベント「NEVER MIND THE BOOKS」。今年も全国から個性豊かなクリエイターが集まり、手作りの小冊子=zineを通して、自分の“好き”や“世界観”を発信しました。Gear8からは若手デザイナーの大道日菜子と渡邉愛梨が出展。制作から当日の様子まで、その挑戦の裏側を聞きました。

あらためて、どんなイベントなんですか?
🦉 大道:
NEVER MIND THE BOOKSは、札幌テレビ塔で年に一度開催されるzineイベントです。個人制作の小冊子やグッズがずらっと並んでいて、作品から熱量が伝わってきます。ずっと出てみたかったので、札幌に戻ってきたタイミングで「今だ」と思いました。
🐧 渡邉:
このイベントは盛り上がりが本当に大きくて、みんなが「自分の作品を見てほしい!」という熱気にあふれています。zineだけでなくグッズも多くて、他のデザインマーケットよりもグラフィカルで、デザイン好きな人たちが集まる印象ですね。
出展しようと思ったきっかけって?
🦉 大道:
いつか出たいと思っていたイベントで、札幌に戻ったタイミングで「今しかない」と思いました(前職では旭川勤務で札幌をしばらく離れていました)。身近に感じていたイベントに自分も参加できると思うと、すごくワクワクしました。
🐧 渡邉:
私の場合は、尊敬しているデザイナーの川尻さんにポートフォリオを見ていただいたときに、「NEVER MIND THE BOOKS、いいんじゃない?!」と背中を押してもらったのがきっかけです。
実際に出展して、作ったzineを川尻さんが笑ってくれたのが嬉しくて、「また笑わせたい!」という気持ちがモチベーションになっています。エディトリアルデザインの経験はまだ少ないんですが、だからこそ常識にとらわれない表現を探しているところです。
実際に取り組んでみて、どうだった?
🦉 大道:
やっぱり、完成した瞬間が一番うれしいですね。それまでは構成や印刷、製本などコツコツした作業が多くて大変なんですけど、形になったときの達成感は大きいです。
🐧 渡邉:
自分で印刷して製本するので、コストも抑えられて味も出るんですが…紙を切る作業が大変!(笑)あと誤字チェックも地味に難しいです。でも、完成したzineを読んで笑ってくれる人がいると、全部報われますね。
二人とも当日朝までやって大変そうだったよね・・・出展当日はどうでしたか?
🦉 大道:
これまでは“買う側”で行っていたイベントに、今回は“出す側”で参加してみて、本当に楽しかったです!
来場者との会話や、他の出展者のブースづくり(什器の見せ方など)もとても参考になりました。
🐧 渡邉:
久しぶりに会う友人や会社の人、デザイナーの方々がブースに来てくれて、直接感想をもらえたのが嬉しかったです。他のブースも見ていてワクワクが止まらなくて、気づいたら大きい紙袋がパンパンになるまでグッズを買っていました(笑)。みんなの個性や見せ方の工夫に刺激を受けました。

今回の経験をふまえて、来年への野望をどうぞ!
🦉 大道:
もっと一つひとつのクオリティを上げたいです。
準備不足で慌てることのないように、計画的に進めていきたいなと思います。
🐧 渡邉:
配置や見せ方、ブランディング、デザインの質……学ぶことがたくさんありました。
どうすればもっと魅力的に伝えられるかを考えながら、来年はさらに成長した姿で出展したいです!
zineづくりを通して、「自分の言葉とデザインで何を伝えたいか」を改めて考えたという2人。来年のNEVER MIND THE BOOKSでは、さらに磨かれた表現が見られそうです!実務の中だけでは経験できないことやクリエイター同士のコミュニケーションを通して、若手デザイナーたちがどう成長していくのか、これからが楽しみです。
🏆実はその1週間前、SADCにも出展しました
NEVER MIND THE BOOKSの1週間前には、札幌アートディレクターズクラブ(SADC)コンペティション&アワード審査会が開催されました。
Gear8にとっては期末直後の10月開催ということもあり、毎年出展のタイミングが難しいのですが、今年は若手デザイナーの2人が「個人でも出展する」と聞き、これはこの熱量に乗っかって一緒に挑戦しようと決意。ディレクター石塚と3人で、準備を手伝ってもらいながら、なんとか出展にこぎつけました。

今回の出展は、自主制作が多い中でのクライアントワーク勝負。どうせなら目立とうということで、WEB部門に加えてポスター部門とパンフレット部門にも出展しました。

入賞には届かなかったものの、まずは参加することに意義があるはず、、、!何より作品を通して他のクリエイターと直接会い、話し、刺激を受けられる貴重な機会。業務以外の制作に取り組むことは、いつもと違う視点で自分たちのデザインを見つめ直す良いきっかけになります。札幌の東の片隅から、私たちなりの存在をしっかりとアピール&WEB部門を少しでも盛り上げられたらいいなと思っています。

当日の朝まで準備に追われていた2人を労いつつ、搬入後は集まってきたメンバーとも合流してみんなで昼から軽く一杯。達成感と疲労感の入り混じる中で、ようやく「やり切ったな」と感じた一日でした。

来年こそは、入賞を目指して。クライアントワークの傍らで、クライアントも巻き込みながら作品づくりを進めていきたいと思います。
Gear8はウェブディレクションの会社ですが、紙媒体やエディトリアルなど、領域を軽やかに越えて挑戦しています。クリエイティブにおいて大切なのは、技術だけではなく「境界を意識せずに飛び越えていく」姿勢。その自由な発想こそが、私たちの原動力です。
だからこそ、国境も言語も越えて拠点を広げながら、表現の可能性をこれからも探求していきます。





























