良いものがつながり、新しい価値が生まれる。
GEAR8台湾の第6期が終わる直前、日本とタイからディレクター数名が集合しTERAKOYA8台北編を実施してきました。その様子を3回に分けてご紹介します。台湾のデザインに興味がある方や、海外メンバーとどのように仕事を進めているかなど知りたい方がいたら是非ご覧ください。それではよろしくお願いします。
まず台湾拠点について簡単にご説明します。GEAR8台湾は当社の4拠点目として2018年に設立しました。メンバーはANN、CARINA、RYANの台湾人3名で運営しており、9月で7期目を迎えます。主に台湾企業のお客様に向けてウェブサイトのデザインやブランディングのお手伝いをしているチームです。
GEAR8は日常的に各エリアを繋いでオンラインミーティングはしてるのでコミュニケーションは取れていますが、ツールが便利になり過ぎて対面で会う機会が減ってしまいました。今回のようなフィールドワークを通して、仕事の合間に交わす雑談や空気と空間を共有する機会を増やし、私たちの目指す未来にもあるとおり「言語や文化の壁を超えたチームになる」を実現していきます。
今回は石岡と岩谷が札幌から、福村がバンコクから台北に集まり、計6名でウェブサイトの設計(ワイヤーフレーム)を短時間で仕上げるという学びを共有しつつ、街の魅力やデザインについてフィールドワークしてきました。
最後は札幌のディレクター石岡のインタビューです。
「フィールドワークを通して発見した台湾デザインの特長は?」
石岡:
2つ気づいたことがありまして、まず1つ目は「シンプルで洗練された情報の伝え方をしている」なと思いました。
パッケージデザインのメインの面には商品名くらいしか文字情報がなく、背景デザインは写真ではなくグラフィックで表現しているものが多かったです。日本は中のお菓子の切り抜き画像をパッケージに載せたりするのをよく見かけますが、台湾ではあまり見かけなかったですね。情報を伝えて商品の中身で選んでもらうというよりも、デザインで購買意欲を高めることを重視している感じがしました。
ちなみに、信号が切り替わる秒数が表示されていたり、鍵のマークがプリントされているカードキーなど、日常でも分かりやすさ・使いやすさが意識されているなと思うことがよくありました。
2つ目の特徴は「色使いが絶妙」だということ。パッケージの写真を見てもわかる通り、本当にデザイン性が高いものが多いです。複数の色を使いつつも、トーンを合わせたり彩度を少し落としてまとまりを出しているデザインが多く、レベルの高さを実感しました。
デザインを見て中国・西洋・日本のどの雰囲気も感じるなと思っていたら、この3エリアは過去に台湾を統治していたということを知り、建物も中華系の装飾・アーチ構造の窓、赤レンガ・石の彫刻などを見かけ、そういった文化や歴史もデザインに反映されている感じがしました。
「情報のシンプルな伝え方」「色使い」
学び知見が広がったこの2点について、日本の案件でも発揮していきたいと思います。
水野:
確かに大胆なレイアウトと色使いが日本と違い際立っていましたね。情報を整理して論理的に分かりやすく見せるというよりは直感的に伝わるデザインが多い印象でした。カードキーを毎日部屋に忘れる石岡も印象的でした笑
「日本と台湾のウェブサイトやデザインの違いってありますか?」
石岡:
最初の質問でまとめた台湾デザインの特徴が、そのままウェブサイトにも反映されている印象です。
メインビジュアルはパッケージデザインと同様にタイトルまたはコピーくらいのシンプルな文字情報、背景は全面に写真または色使いが素敵なグラフィックであり、あとはヘッダーがあるという形が多い印象です。
日本も掲載する情報に関しては年々シンプルになっていっている傾向があるように感じますが、それでもまだまだ情報をしっかり載せ、デザインよりも文字で伝えたい・知りたいという意識が高い風潮があると思うので、そこが台湾との大きな違いかなと思います。
水野:
「デザイン」に対しての理解やアプローチが日本と台湾で大きく違うことが理解できましたね。ウェブサイトで全てを見せるというより、擬似体験してもらうツールとして発達しているようですね。
「複数拠点のメンバーが集まるメリットって?」
石岡:
お互いの文化や考え方が知れて視野が広がるのがメリットだと考えます。
例えば今回は台湾・タイ・日本それぞれのディレクターが、お題で出された企業のワイヤーフレームを作るというワークショップを行なったのですが、ワイヤーフレームの段階から情報量や見せ方で各拠点の個性が出ていました。
そういった違いを気づく機会が生まれ、新しい発見により知見が広がるのは、国の違う複数拠点があるGear8ならではの大きな強みだと思います。
あとはやっぱり直接集って対面で話すと会話も弾むし、ぐっと距離が近づくのも大きなメリットですね。たくさん会話を重ねると、一緒に仕事をするときもやりやすくなります。
ゆくゆくは案件で日本とタイのダブルディレクター、台湾デザイナーというようなミックスしたチームを組めたら、日本で受け入れられる見せ方をベースにしつつも、グローバルな視野のアイデアが生まれて唯一無二のブランディング表現ができる可能性が高まると考え、集まる回数を重ねれば重ねるほどにGear8だからこそできるチームづくりを醸成することに繋がるのもメリットだと思います。
水野:
やっぱり直接会うことで仕事以外のやりとりが増えるし、それが仕事に生きていくんだなと改めて実感しました。会話は質ではなく量ですね、これからもたくさん会ってみんなとリアルなコミュニケーションをとっていきましょう!
「ブランディングやウェブサイトリニューアルを考えている方に向けて」
石岡:
海外に複数拠点がある制作会社は国内ではとても少なく、さらに拠点間でコミュニケーションを取りつつチームで動くことができるところはGear8が唯一といっても過言ではないです。
この特徴は、多言語サイト制作や海外展開を考えられているクライアント様にとってはわかりやすく魅力に感じていただける点かと思います。お気軽にご相談をお待ちしておりますね。
一方、多言語やグローバルな発信をしたいというお考えが今のところ特にないクライアント様にとっても、「海外拠点と連携したご提案ができる」という点は大きなメリットであると考えます。
日本にいたら当たり前になっていて気づかないことや、日本にいると出てこないような視点からのアイデアをエッセンスとして取り入れることができ、機能的で分かりやすく情報が伝わるウェブサイトになるだけでなく、他社よりも数歩先へと進んだ差別化・ブランディングとなることに繋がります。
ご興味がございましたらぜひGear8へお声がけいただけると嬉しいです。
水野:
どちらにも拠点を持ってそれぞれのエリアでデザインを提供している強みはGEAR8ならではかもしれませんね。多言語で制作できるだけでなくアイデアを混ぜて新しい表現をご提供できると思います。
おまけ:台湾で一番美味しかった食べ物は?
石岡:
本当に全部美味しかったのですごい迷いますが・・・小籠包が一番でした!初日の昼食連れて行ったもらった「杭州小籠湯包 民生東路店」の小籠包が本当に美味しくて感動しましたね。
他にも炒飯、麻婆豆腐、蒸し餃子、空芯菜と色々食べたんですが本当に全部の料理が美味しかったです。小籠包がすごく好きで、基本的に国内外問わずどこで食べても「美味しい!」と思うんですが、ここの小籠包は柔らかさ、味付け、肉汁など全てが絶妙。
日本で食べる感動のひとつ上を味わえました。人気店らしく、入店するのに15分くらい外で待ったので、行くときは予約するのがおすすめです。Gear8台湾オフィスから徒歩3分。
まわりのランチスポットよりも金額はお高めですが最高に美味しいので、台湾に行かれる方はぜひ行ってみてください!
水野:
小籠包好きの石岡にとっては天国のような場所かもしれません笑 台湾のメンバーはグルメが多いので、次回はまた違う感動を提供してくれることでしょう!
ということで、3回に渡り台湾フィールドラーニングの様子をお伝えしてきました。GEAR8はいくつかの拠点で活動していますが、それぞれが分断されておらず、いつもコミュニケーションをとっています。その様子が少しでも伝わったら嬉しいです。
今回の旅でGEAR8の目指す「身近な存在の本質的な良さをアイデアと表現で明らかにし、つながる人が幸せになる未来。」に少し近づけた気がします。
次回のKAKIGOEもお楽しみに!