2025.11.19

【無料テンプレ付】Webサイト制作のRFP(提案依頼書)テンプレート3種(汎用/採用/BtoB)

Wataru Machishima

こんにちは!ウェブディレクターの待島です。

Webサイト(ホームページ)制作やリニューアルのたびに、「RFP(提案依頼書)の書き方が分からない」「テンプレートが見つからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。

プロジェクトを進めるときに役立つ、RFP(提案依頼書)のWordテンプレート3種類を、GEAR8から無料でご提供します。

  • 汎用:コーポレートサイトやサービスサイト全般に使える 「汎用WebサイトRFP」
  • 採用:新卒・中途採用向けの 「採用サイト専用RFP」
  • BtoB:法人向けサービス・SaaS向けの 「BtoBサービスサイト専用RFP」

それぞれWordファイル形式でご用意しました。

RFPテンプレート(ひな形・サンプル)のダウンロード

ダウンロード

RFP(提案依頼書)とは?

RFP(Request for Proposal)は、Webサイト制作やシステム開発を依頼する際に、発注側が制作会社に渡す「提案依頼書」です。

  • どんな目的で
  • どんな課題を解決したくて
  • どんなサイトを作りたいのか

といった情報を整理して共有することで、「何を提案してほしいのか」を明確にするためのドキュメントです。

Webサイト制作RFPの書き方のポイント

今回公開しているテンプレートは、上から順に埋めていけばRFPが完成する構成になっていますが、最低限、次の4つだけは押さえておくと失敗しにくくなります。

  1. プロジェクトの背景と目的
    なぜ今サイト制作・リニューアルをするのか、ビジネス上の目的を一文で書きます。
  2. ターゲットとゴール(KPI)
    誰に見てもらい、どんな行動(問い合わせ・応募・資料DLなど)を増やしたいのかを整理します。
  3. 現状サイト・営業活動の課題
    「問い合わせが少ない」「採用のミスマッチが多い」など、困っていることを率直に書きます。
  4. 予算レンジとスケジュール感
    大まかな予算レンジと希望時期だけでも良いので、制作会社が提案しやすい条件を共有します。

なぜRFPがあると、Web制作がうまく進むのか

RFPの作成はWebサイト制作に必須ではありません。ですので「とりあえず制作会社に問い合わせてから考える」という進め方ももちろんアリですが、RFPという“ひな形”で情報を整理しておくと、プロジェクト全体がぐっと進めやすくなります。

代表的なメリットは次の通りです。

RFPを用意する主なメリット

1. 社内の認識がそろう

「なぜ作るのか」「何をゴールにするのか」「誰に何を伝えたいのか」が文章として整理され、ステークホルダー間で共有しやすくなります。

2. 制作会社が具体的な提案を出しやすくなる

課題・ターゲット・スコープ・予算レンジなどが整理されていると、見積だけでなく、内容のある提案になりやすくなります。

3. “ページ数とデザインだけの見積り”から脱却できる

ページ数やデザインだけでなく、目的・コンテンツ・導線・運用まで含めた、より本質的なディスカッションをしやすくなります。

RFPは、制作会社に向けた仕様書であると同時に、自社の考えを整理するためのフレームワークでもあります。

用途別に使える3種類のRFPテンプレート

今回、用途に応じて3つのテンプレートを用意しました。いずれも、そのまま書き込んで使える構成になっています。

1. 汎用WebサイトRFPテンプレート

コーポレートサイト、事業・ブランドサイト、情報発信を兼ねた会社サイトなど、用途が混在する一般的なWebサイトに使いやすいテンプレートです。

このテンプレートで整理できる主な項目:

  • 依頼の背景・目的/サイトのゴール・KPI
  • 現行サイトの情報(URL・更新フロー・課題)
  • ターゲット/コンテンツ要件/機能・CMSの希望
  • デザイン要件/スケジュール/予算レンジ
  • 制作会社に必ず提案してほしい項目 など

「まずは全体を整理したい」「コーポレート+サービス情報+採用要素が混ざっている」といったケースに向いています。

コーポレートサイトの制作実績はこちら

2. 採用サイト専用RFPテンプレート

新卒・中途問わず、採用サイトに特化したRFPテンプレートです。

特徴的な項目:

  • 採用プロジェクトの背景・現状の採用課題
  • 採用ターゲット・ペルソナ・不安や疑問
  • 採用メッセージ/打ち出したい価値
  • 職種紹介・社員インタビュー・座談会・制度紹介など、採用ならではのコンテンツ構成
  • エントリーフロー・説明会予約・ナビサイトとの連携方針

「応募数はあるが質が合わない」「ミスマッチや早期離職が気になる」「自社の魅力がうまく言語化できていない」といった企業におすすめです。

採用サイトの制作事例はこちら

3. BtoBサービスサイト専用RFPテンプレート

SaaSやクラウドサービス、業務支援サービスなど、法人向けサービスのサイトに特化したRFPテンプレートです。

特徴的な項目:

  • 営業プロセス/マーケティング施策との関係
  • ターゲット企業・担当者像(決裁者・キーマン)
  • サービスの提供価値/競合との差別化ポイント
  • 導入事例・価格・導入フロー・サポート体制の整理
  • 資料DL・デモ申込み・ウェビナー申込み等、リード獲得導線
  • CRM/MA(Salesforce/HubSpotなど)との連携要件

「Webからのリードを増やしたい」「営業の前段で理解を深めてもらいたい」「展示会や広告と連動させたい」といったニーズを前提に設計しています。

BtoBサービスサイトの制作事例はこちら

おすすめの使い方:4ステップ

3種類どれも、基本的な使い方は共通です。

  1. 社内でたたき台として埋めてみる
    まずは担当部署でざっくり記入し、「自分たちは何をしたいのか」を出し切ります。
  2. 関係者と共有し、加筆・修正する
    経営層・営業・人事・現場メンバーなどと共有しながら、抜け漏れや認識のズレを調整します。
  3. 制作会社への相談時に添付する
    お問い合わせや初回打合せ時にRFPを共有すると、最初から具体的な議論に入りやすくなります。
  4. プロジェクトの“軸”として使い続ける
    制作中・公開後も、「このサイトは何のために作ったのか?」を思い出すための原点として活用できます。

すべての項目を完璧に埋める必要はありません。
分かるところから書き始めて、話しながらアップデートしていく前提で使っていただくのがちょうど良いと思います。

GEAR8としてお手伝いできること

RFPテンプレートは「考えるきっかけ」としてはとても便利ですが、実際に書いてみると、

  • どこまで自社で決めておくべきか
  • どこから制作会社と一緒に考えるべきか
  • 予算やスケジュールとのバランスをどう取るか

といった点で迷う場面も多いはずです。

RFPを作ることに時間をかけ過ぎて前に進まない、ということを避けるために、以下のようなご相談も承っています。

  • RFPのたたき台を事前に拝見し、フィードバックや整理のお手伝いをする
  • 目的や予算感に合わせて、現実的なスコープ・進め方をご提案する
  • 採用サイト/BtoBサービスサイト/コーポレートサイトなど、
    サイト種別に応じた情報設計・コンテンツ設計をご一緒に考える

「まずはRFPを書いてみたけれど、この内容で相談してよいのか不安…」という段階でも、どうぞお気軽にご連絡ください。

Webサイト制作・リニューアルに関するお問い合わせはこちら

よくある質問:Webサイト制作のRFPについて

Q. RFPは必ず作らないといけませんか?

A. 必須ではありませんが、「制作会社に何を相談したいのか」を整理するうえでとても有効です。
今回のテンプレートも、全部を埋める必要はなく、分かるところだけ書き込んでいただければ大丈夫です。

Q. RFPと要件定義書は何が違いますか?

A. RFPは発注側が作る「提案依頼書」、要件定義書は制作会社と一緒に詰めていく「仕様の整理」のイメージです。
RFPでは、「何を実現したいのか」「どんな成果を期待しているのか」を中心に書いておくと良いです。

Q. 予算がはっきり決まっていないのですが、RFPに書いてもいいですか?

A. 正確な金額が決まっていない場合でも、「◯◯〜◯◯万円くらい」「◯◯年度の予算内で」など、目安のレンジを書いておくと、現実的な提案や見積を受け取りやすくなります。

Q. このテンプレートは採用サイトやBtoBサイト以外にも使えますか?

A. はい、汎用版はコーポレートサイトやブランドサイトなど、幅広いWebサイト制作のRFPとしてお使いいただけます。
採用やBtoBに特化した要件が多い場合は、それぞれの専用テンプレートをご利用ください。

まとめ

この記事では、Webサイト制作のRFP(提案依頼書)をスムーズに作るための、無料で使えるWord形式のRFPテンプレートを3種類ご紹介しました。

Webサイトの制作・リニューアルの成否は、公開後のデザインや機能だけでなく、「最初の設計」と「認識合わせ」で大きく変わることがあります。

その一歩目として、今回ご用意したRFPテンプレートがお役に立ちましたら幸いです。

ダウンロードリンク

テンプレートをきっかけに、
「Webサイトを作ること」だけでなく「何のために作るのか」を一緒に整理していくお手伝いができれば嬉しく思います。

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Wataru Machishima

1985年3月北海道登別市生まれ。小樽、函館を経て13歳から札幌在住。パンダは特別好きではなかったですが、10年も担当動物として一緒にいて今や愛着もひとしおです。

大学在学中のインターン経由で翻訳会社へ入社し営業マンとして外国語のツールやウェブ制作に携わりました。制作会社に移り3ヶ月だけウェブデザイナー、その後ディレクターとなり2年で167件のディレクションを担当し精神を鍛えたのち、2012年からGEAR8でディレクターです。

夏は主にファミキャンで道内キャンプ場にいます。テントはOGAWA(2022年〜)、良さげなギアを見てはポチり過ぎて赤字になります。ディレクションという仕事が好きで、担当するクライアントのためにいろいろ思考を深めます。国内のウェブ系勉強会に参加とたまに登壇も。気軽に声をかけてください!