こんにちは!ウェブディレクターの待島です。
Webサイト(ホームページ)制作やリニューアルのたびに、「RFP(提案依頼書)の書き方が分からない」「テンプレートが見つからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
プロジェクトを進めるときに役立つ、RFP(提案依頼書)のWordテンプレート3種類を、GEAR8から無料でご提供します。
- 汎用:コーポレートサイトやサービスサイト全般に使える 「汎用WebサイトRFP」
- 採用:新卒・中途採用向けの 「採用サイト専用RFP」
- BtoB:法人向けサービス・SaaS向けの 「BtoBサービスサイト専用RFP」
それぞれWordファイル形式でご用意しました。
RFPテンプレート(ひな形・サンプル)のダウンロード
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RFP(提案依頼書)とは?
RFP(Request for Proposal)は、Webサイト制作やシステム開発を依頼する際に、発注側が制作会社に渡す「提案依頼書」です。
- どんな目的で
- どんな課題を解決したくて
- どんなサイトを作りたいのか
といった情報を整理して共有することで、「何を提案してほしいのか」を明確にするためのドキュメントです。

Webサイト制作RFPの書き方のポイント
今回公開しているテンプレートは、上から順に埋めていけばRFPが完成する構成になっていますが、最低限、次の4つだけは押さえておくと失敗しにくくなります。
- プロジェクトの背景と目的
なぜ今サイト制作・リニューアルをするのか、ビジネス上の目的を一文で書きます。 - ターゲットとゴール(KPI)
誰に見てもらい、どんな行動(問い合わせ・応募・資料DLなど)を増やしたいのかを整理します。 - 現状サイト・営業活動の課題
「問い合わせが少ない」「採用のミスマッチが多い」など、困っていることを率直に書きます。 - 予算レンジとスケジュール感
大まかな予算レンジと希望時期だけでも良いので、制作会社が提案しやすい条件を共有します。
なぜRFPがあると、Web制作がうまく進むのか
RFPの作成はWebサイト制作に必須ではありません。ですので「とりあえず制作会社に問い合わせてから考える」という進め方ももちろんアリですが、RFPという“ひな形”で情報を整理しておくと、プロジェクト全体がぐっと進めやすくなります。
代表的なメリットは次の通りです。
RFPを用意する主なメリット
1. 社内の認識がそろう
「なぜ作るのか」「何をゴールにするのか」「誰に何を伝えたいのか」が文章として整理され、ステークホルダー間で共有しやすくなります。
2. 制作会社が具体的な提案を出しやすくなる
課題・ターゲット・スコープ・予算レンジなどが整理されていると、見積だけでなく、内容のある提案になりやすくなります。
3. “ページ数とデザインだけの見積り”から脱却できる
ページ数やデザインだけでなく、目的・コンテンツ・導線・運用まで含めた、より本質的なディスカッションをしやすくなります。
RFPは、制作会社に向けた仕様書であると同時に、自社の考えを整理するためのフレームワークでもあります。
用途別に使える3種類のRFPテンプレート

今回、用途に応じて3つのテンプレートを用意しました。いずれも、そのまま書き込んで使える構成になっています。
1. 汎用WebサイトRFPテンプレート
コーポレートサイト、事業・ブランドサイト、情報発信を兼ねた会社サイトなど、用途が混在する一般的なWebサイトに使いやすいテンプレートです。
このテンプレートで整理できる主な項目:
- 依頼の背景・目的/サイトのゴール・KPI
- 現行サイトの情報(URL・更新フロー・課題)
- ターゲット/コンテンツ要件/機能・CMSの希望
- デザイン要件/スケジュール/予算レンジ
- 制作会社に必ず提案してほしい項目 など
「まずは全体を整理したい」「コーポレート+サービス情報+採用要素が混ざっている」といったケースに向いています。
コーポレートサイトの制作実績はこちら
2. 採用サイト専用RFPテンプレート
新卒・中途問わず、採用サイトに特化したRFPテンプレートです。
特徴的な項目:
- 採用プロジェクトの背景・現状の採用課題
- 採用ターゲット・ペルソナ・不安や疑問
- 採用メッセージ/打ち出したい価値
- 職種紹介・社員インタビュー・座談会・制度紹介など、採用ならではのコンテンツ構成
- エントリーフロー・説明会予約・ナビサイトとの連携方針
「応募数はあるが質が合わない」「ミスマッチや早期離職が気になる」「自社の魅力がうまく言語化できていない」といった企業におすすめです。
採用サイトの制作事例はこちら
3. BtoBサービスサイト専用RFPテンプレート
SaaSやクラウドサービス、業務支援サービスなど、法人向けサービスのサイトに特化したRFPテンプレートです。
特徴的な項目:
- 営業プロセス/マーケティング施策との関係
- ターゲット企業・担当者像(決裁者・キーマン)
- サービスの提供価値/競合との差別化ポイント
- 導入事例・価格・導入フロー・サポート体制の整理
- 資料DL・デモ申込み・ウェビナー申込み等、リード獲得導線
- CRM/MA(Salesforce/HubSpotなど)との連携要件
「Webからのリードを増やしたい」「営業の前段で理解を深めてもらいたい」「展示会や広告と連動させたい」といったニーズを前提に設計しています。
BtoBサービスサイトの制作事例はこちら
おすすめの使い方:4ステップ

3種類どれも、基本的な使い方は共通です。
- 社内でたたき台として埋めてみる
まずは担当部署でざっくり記入し、「自分たちは何をしたいのか」を出し切ります。 - 関係者と共有し、加筆・修正する
経営層・営業・人事・現場メンバーなどと共有しながら、抜け漏れや認識のズレを調整します。 - 制作会社への相談時に添付する
お問い合わせや初回打合せ時にRFPを共有すると、最初から具体的な議論に入りやすくなります。 - プロジェクトの“軸”として使い続ける
制作中・公開後も、「このサイトは何のために作ったのか?」を思い出すための原点として活用できます。
すべての項目を完璧に埋める必要はありません。
分かるところから書き始めて、話しながらアップデートしていく前提で使っていただくのがちょうど良いと思います。
GEAR8としてお手伝いできること
RFPテンプレートは「考えるきっかけ」としてはとても便利ですが、実際に書いてみると、
- どこまで自社で決めておくべきか
- どこから制作会社と一緒に考えるべきか
- 予算やスケジュールとのバランスをどう取るか
といった点で迷う場面も多いはずです。
RFPを作ることに時間をかけ過ぎて前に進まない、ということを避けるために、以下のようなご相談も承っています。
- RFPのたたき台を事前に拝見し、フィードバックや整理のお手伝いをする
- 目的や予算感に合わせて、現実的なスコープ・進め方をご提案する
- 採用サイト/BtoBサービスサイト/コーポレートサイトなど、
サイト種別に応じた情報設計・コンテンツ設計をご一緒に考える
「まずはRFPを書いてみたけれど、この内容で相談してよいのか不安…」という段階でも、どうぞお気軽にご連絡ください。
よくある質問:Webサイト制作のRFPについて
Q. RFPは必ず作らないといけませんか?
A. 必須ではありませんが、「制作会社に何を相談したいのか」を整理するうえでとても有効です。
今回のテンプレートも、全部を埋める必要はなく、分かるところだけ書き込んでいただければ大丈夫です。
Q. RFPと要件定義書は何が違いますか?
A. RFPは発注側が作る「提案依頼書」、要件定義書は制作会社と一緒に詰めていく「仕様の整理」のイメージです。
RFPでは、「何を実現したいのか」「どんな成果を期待しているのか」を中心に書いておくと良いです。
Q. 予算がはっきり決まっていないのですが、RFPに書いてもいいですか?
A. 正確な金額が決まっていない場合でも、「◯◯〜◯◯万円くらい」「◯◯年度の予算内で」など、目安のレンジを書いておくと、現実的な提案や見積を受け取りやすくなります。
Q. このテンプレートは採用サイトやBtoBサイト以外にも使えますか?
A. はい、汎用版はコーポレートサイトやブランドサイトなど、幅広いWebサイト制作のRFPとしてお使いいただけます。
採用やBtoBに特化した要件が多い場合は、それぞれの専用テンプレートをご利用ください。
まとめ
この記事では、Webサイト制作のRFP(提案依頼書)をスムーズに作るための、無料で使えるWord形式のRFPテンプレートを3種類ご紹介しました。
Webサイトの制作・リニューアルの成否は、公開後のデザインや機能だけでなく、「最初の設計」と「認識合わせ」で大きく変わることがあります。
その一歩目として、今回ご用意したRFPテンプレートがお役に立ちましたら幸いです。
ダウンロードリンク
テンプレートをきっかけに、
「Webサイトを作ること」だけでなく「何のために作るのか」を一緒に整理していくお手伝いができれば嬉しく思います。































