2023.01.30

日本と台湾でWeb制作にどんな違いが?Gear8 Taiwanディレクター・アンに台湾のWeb制作事情を聞いてみました。

Chen Ying Ju

こんにちは、佐藤夏希です!

北海道も本格的な冬ですね。真っ白な世界は好きなのですが、去年の大雪を考えると雪を手放しに喜べない感じがあります。今年はどれくらい降るのかドキドキしますね。

さて、今回はGear8 Taiwanのディレクター・アンちゃんに台湾でのWeb制作やGear8 Taiwanの制作実績などをふり返りつつ、台湾と日本のWeb制作の違いを伺いました。

インタビューの合間には、普段聞けないアンちゃんが仕事をする上で、日々考えていることなども聞いています。

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台湾と日本でWebサイトの立ち位置の違いはあるの?

夏希:アンちゃん、よろしくお願いします。

アン:よろしくお願いします。夏希さん、お久しぶりです!

夏希:久しぶりだよね、元気だったかな?今日は最近のGear8 Taiwanのお仕事状況を聞きたいなって思っています。日本・タイ・台湾の3拠点のGear8で、それぞれの拠点でWebディレクションを中心にお仕事させていただいているけど、各国のWeb制作の特色や違いを教えてほしくて。アンちゃんは主にGear8 Taiwanで台湾国内のクライアントを担当しているけど、Gear8 JapanのWebディレクションの様子も一緒に見ている中で、国によって違いを感じることはある?

アン:ええ。現在のGear8 Taiwanの制作実績は、大部分が(台湾の)地元企業が多いです。7:3で7が地元企業、3が日系企業です。この実績を踏まえて考えても、ニーズは明確に違いますね。

直接私がGear8 Japanの制作に関わる事はあまりないですが、それでも制作物を見たり日本のメンバーに話を聞くと、日本案件のクライアントはブランディングやデザインに対するこだわりが強い案件が多いように感じます。

台湾はデザインへのこだわりはもちろんありますが、より機能性を重視する傾向にあります。例えば、会社紹介を行うためのコーポレートサイトを制作する場合、そこに顧客が会員登録できるシステムを追加し、サイトを顧客登録システムとして運用するようなイメージです。

台湾市内の夜景。ちょっと雰囲気が大通公園にも似ていますよね。

夏希:やっぱり違いはあるんだね。他にもある?

アン:他の台湾のWeb制作の特徴は、UX(User experience/ユーザー体験)を非常に重視します。自分で管理しやすいことも大事で、CMSの操作がしやすいかなども聞かれることが多いです。制作後の運用は自社で行うっていうクライアントがほとんどですね。

夏希:ということは、CMSをサイトに組み込むことがほとんどなんだね。アンちゃんディレクターだけど、コードの勉強もしているの?

アン:勉強は・・・少々です(笑)

夏希:さすがだね。でもその知識がないと、クライアントからの質問に答えることができないよね。

アン:はい。そうですね。Gear8 Taiwanとしても私個人としても、品質は落としたくないっていうのがあって。3ヶ月や半年など、納期が明確な制作プロジェクトをいかに品質を保って制作進行していけるかも意識して仕事しています。

夏希:例えば、私が北海道でパン屋を経営している企業だとして、台湾進出をきっかけに台湾の人向けのWebサイトを制作したい時、Gear8 Taiwanに依頼したらどのような流れになる?

アン:夏希さんのパン屋さん、美味しそうですね(笑)まずは、「なぜ台湾にくるのか?」「ユーザーに一番伝えたいことはなんですか?」の2つは大事なので必ず聞きます

もっと広い(会社全体の)意味でいえば、「台湾での戦略は?」「パンの中に北海道の特別な食材は使ってる?」など全体的なポイントを洗い出します。それを元に、サイトの中に何をいれるか?どのコンテンツが必要か?を考えて、最初の提案書を作ります。

夏希:全体の流れは重要だよね。Webサイトを作るって言葉にすると簡単だけど、その会社の背景やポイントとかも全部を洗い出して、精査してサイトに落とし込むから。

Gear8 Taiwanの制作物をご紹介。普段はなかなか聞けない制作裏話も。

夏希:せっかく案件の話を聞いたので、台湾での制作事例を教えてもらえたらと思います。Gear8 worksに制作事例は載ってるけど、じっくり話を聞くってあまりないから。

アン:では、3つ紹介しますね。1つめは「草悟系 GREEN RIPPLE LIFE」様。Webサイト制作をしました。

草悟系 GREEN RIPPLE LIFE 様

アン:台湾の真ん中にある台中という地域にあるクライアント様からのご依頼でした。昔から台中が発展するように色々事業を行っている会社が、新たなプロジェクトとして街のブランディングのために地域情報サイトを制作する、というものでした。

台中(Gear8 Taiwanのオフィスは台北にあります)まで台湾高鉄(日本でいう新幹線)でミーティングに通いました。公開が近くなった最後の方は、ミーティングが多くたくさん通っていましたね。デザインはカリナちゃんが担当しています。制作期間は、約半年ほどで、サイト内のマウスが追いかけてくるアニメーションや天気の表示などは、私がクライアント様に提案して採用になりました。

DAVIDUNION 様

アン:2つめは「DAVIDUNION」様。ブランドサイトとECサイトの制作をしました。海外向けの工具を販売している台南にあるメーカーで、国際的なサイトにしたい意向があったのと、ECサイトはシンプルでわかりやすいデザインで制作をお願いしたいと依頼されました。このECサイトは、あえて会員登録システムをつけないで、支払い機能のみ搭載したシンプルなシステムにしています。Gear8 Taiwanに依頼いただいたきっかけは、多分Gear8のWebサイトのデザインがかっこよかったからだと思います。他のクライアント様もですが、Gear8へWeb制作の問い合わせしてくれる方は機能も大事だけど、デザインも大事だと思っているクライアント様が比較的多いように感じます。

Olico 様

アン:3つめは「Olico」様。香港の会社のプロジェクトの1つで日本向けのペット用の健康食品販売ブランドの新規立ち上げに際して、そのロゴデザインを担当させてもらいました。

この案件は、担当者が日本の方だったのでGear8の札幌オフィスから山田さんにも参加してもらって進めました。私も日本語は喋れますが、双方の企業で日本人・台湾人スタッフが一緒になって取り組みましょう、ということでサポートをお願いしました。ロゴの作成は、日本ならではの温かみを入れたかったので、色合いやタッチを柔らかいものにしています。

夏希:紹介してくれてありがとう!どの案件も良いエピソードが聞けて、貴重な時間でした。最後に最近の案件で何か注目の案件はありますか?

アン:リリース予定の案件で、起業した会社のロゴ・名刺・ランディングページ制作があります。進行中ですが、立ち上げたばかりの会社なので、先方の社員さんたちのアイディアがたくさんあってお互いに相談できる関係が楽しいです。リリースが終わったら情報メディアサイトを作るかもという話もあるので、その提案も今作っています。次が楽しみです。あ、あとGear8 Taiwanのインスタを開設したので、みなさんぜひフォローお願いします!

夏希:楽しみだね!リリースされたらぜひ教えてください。Gear8 Taiwanのインスタを私もフォローします。今日はありがとうございました。

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Gear8 Taiwanのアンちゃんによる台湾でのWeb制作の話や制作物の紹介をお届けしました。

私は日本語しか喋れないので、海外で日本企業が事業展開やWebサイト制作は、ハードルが高い印象があったのですが(私の場合、言語以外にもいろいろ問題点はありますが、そこはひとまず置いておいて)現地の信頼できる人の力を借りたら、もしかしたら本当に台湾向けにWebサイトを制作して、台湾でパン屋さんを開くことができるのではないかと思いました。

アンちゃんをはじめGear8 Taiwanのメンバーがいれば、台湾と日本のWebサイトの違いを上手く噛み砕きつつ提案してくれ、納得できるサイトを制作してくれると感じたインタビューでした。

アンちゃん、ありがとうございました!

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Chen Ying Ju

1994年台湾台北生まれ。アザラシです。大学は日本語学科で、卒業後日本ファッションブランドを代理する会社でバイヤーやマーケティングをしていました。B2Cの会社で務めていたので、ずっと様々な産業に触りたいきっかけで、マーケティング・ブランディングにかかわる会社に転職したいなと思っていました。 ご縁のおかけで、2019年にGEAR8に入社し、主にウェブディレクターと台湾マネージャーを担当しています。約1年の間台湾で1人で業務展開をしていました。おかげでビジネスの創立や企業運営、ディレクションの仕事をより一層活躍しています。 仕事と生活は両方とも大事にしていますので、一人旅が好きです。ダーツもやっていますよ!